第12話 チキン野郎 冒険者デビュー

「こちら冒険者のライセンスになります!」


「どうも」


東海林は受付から冒険者ライセンスを受け取る。冒険者ライセンスは免許の様なものらしい。


「冒険者にはランクがあり東海林さんはまずはEランクからスタートです!」


冒険者にはランクがありE~Aがあり更に上にSがあるがこれは国王に認められた者だけがなれる上に男爵位まで貰えるらしい。

しかし、この100年は現れてないらしい。


「東海林様はCランクのマルスに勝ったんですよ。何故Eなんですの!」


「エミ様無茶を言ってはいけませんよ!」


「エミリア様、これも決まりですので何卒ご了承をお願いします」


「ですが」


「エミ、もういいよ。」


「でも、東海林様!」


「世の中にはルールがあるんだよ。侯爵令嬢だからって破っちゃ駄目なんだよ」


世間知らずに頭が花畑じゃこれからやってはいけないぞ。


「では、東海林殿クエストを受けてみませんか?」


「クエスト?ああ、依頼か!」


東海林達は酒場の奥の依頼ボードの前に来た。沢山の依頼が貼られていた。


「さっそく高報酬の依頼を!」


「いや、これでいいよ」


東海林はボードから「薬草採取」のEランクの依頼のチラシを剥がした。


何々、薬草採取の依頼。

ポン菓子草の採取依頼、30個所望。

報酬銅貨30枚か、日本円で3000円くらいか。


「それEランクのクエストです。稼げませんよ」


「まずはこう言うのをこなして難しいのにチャレンジするんだよ」


まあ、怖いからこれでいいやまずは。


「これお願いします」


東海林は薬草採取の依頼を受ける為に受付へ。


「はい、クエスト受理しました。それでは宜しくお願いします」


「クエストポン菓子草を30個採取せよ」

がスタートした。


ギルドを出た東海林達。


「これがポン菓子草ね」


チラシに書かれたポン菓子草の絵。


ポン菓子草

大きなワタ一つ生やした薬草。


「これを採取すれば良い訳ね、何処に生えてるんだ?」


「ポン菓子草は以前行かれた森の先に広い場所がありますから、そこに沢山生えているはずです」


ああ、あそこか!エミ達と出会ったあの森。


「じゃあ、東海林様行きましょう!」


「行けません。お嬢様は本日から学校です」


「嫌ですわ!私も東海林様とクエスト行きますわ!」


「新学期早々休学はまずいです!学校へ行きますよ!お嬢様!」


「嫌ですわ!東海林様」


「学校は行けよエミ。」


「分かりましたわ…」


ちょろいな。


「では、東海林様こちら地図です。これを頼りに向かって下さい」


「ありがとうございます」


東海林は受け取る。


「東海林様!早く帰って来て下さいね!」


「東海林殿ご武運を!」


エミはアンに引っ張られて行った。


「さあ、クエスト行くか」


東海林も王都を後にした。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る