第5話

「んー、そうだな。科学が発達した世界でな、魔法とかは殆どなかった」

「そうなのか」

「ああ、だからこっちの世界に来て驚いたぜ」

「魔法はあるけどな」

「ああ、だけど俺にとっては初めて見るものだ」

「そっか」

そんな会話をしていると、ミーシャが戻ってきた。

「はい、これが結果になります」

「おお、早いな」

「はい、とても貴重なものですので」

「ありがとう」

「いえ」

「いくらぐらいになるのかな」

「えっと、全部で金貨100枚ですね」

「マジかよ!」

「はい、マジです」

「じゃあ、ありがたく貰うとするか」

「はい、ありがとうございます」

「じゃあ、また来るぜ」

「はい、お気をつけて」

そして、俺たちはギルドを出て街を出る。

そして、次の目的地へと向かった。

俺たちは魔王城へと向かっている。

今は、ラムダ魔導式車で走っている。

ちなみに、運転しているのはガレンだ。

「ガレン、運転できるのか」

「ああ、一応な」

「意外だな」

「そうか?」

「うん」

「俺はこう見えても元騎士だぞ」

「そうだったな」

「まぁ、あの時はただの用心棒だったがな」

「そうだったんだ」

「ああ、そうだ」

そして、30分程走ると巨大な門が見えてきた。

「あれが、魔王城の入口だ」

「やっとか」

「よし、行こう」

そして、門を開けるとそこには骸骨の兵士が沢山いた。

「うわぁぁぁ!」

「うるさい!」

ゴンッ!! 頭を殴られる。

「痛い……」

「うるさくするからだ」

「ごめんなさい」

「謝るなら最初から騒ぐな」

「はい……」

そして、奥まで進んでいくと扉があった。

「ここが玉座の間だ」

「いよいよだな」

「ああ」

そして、中に入る。

すると、中には禍々しいオーラを放つ奴がいた。

「貴様らは何者だ?」

と聞く。

「お前を倒しに来た」

「ほう、勇者とお主は魔族か?なんで人間と魔族が一緒にいる」

「俺たちは愛し合った仲間」

「違うからな!愛し合ってはいないぞ」

とガレンは否定する。

「そんなぁ」

と俺は目をきらきらさせて涙を流す。

このやり取りに魔王は

「はあ」

と、ため息をつく。

「もうよい、かかってこい」

「ああ、行くぜ!アユム」

「おう!」

こうして、戦いが始まった。

俺たちは剣を抜く。

すると、向こうは魔力を解放して攻撃してくる。

「くらえぇ!!」

だが、俺たちはそれを軽々避ける。

「遅いな」

「ああ、まるで止まっているようだ」

そのまま、一気に距離を詰めて攻撃を仕掛ける。

「せいっ!」

「はあっ!」

俺たちの攻撃は見事に命中した。

「グワァ!」

「まだまだ!」

さらに追撃をする。

「はぁぁ!」

「おりゃああ!」

ドカッ!バキッ!ボコッ! 次々とダメージを与えていく。

「くらえ!」

そして、ついに決着がついた。

「やったぁ!」

「ふう、終わったな」

こうして、魔王との戦いが終わった。

「という訳で今回は俺たちの勝利です。魔王さん」

「はいはい。じゃまたね」

と魔王城からラムダ式魔導車で俺たちはギルドへと帰る。

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