7-1
2036年 4月13日 日曜日 06時09分
ふぁ.....朝かぁ.....。
上半身を起こしてベッドの上で、んーっと喉を鳴らしてゆっくり背伸びをする。
体が動くようになったら洗面所で顔を洗い、髪を梳かして、制服の袖に腕を通す。
身支度が終わったら朝食を食べに、学食へ向かった。
毎食何を選ぶかで頭を悩ませられるのも、定番になりつつある今日この頃。
朝食は厚切りピザトーストにポテトサラダと、りんごジュースに決定、もはや糖質は怖いという気持ちも消え失せているような。
カウンターで品物を注文、トレーを受け取っていつもの席にて景色を楽しみながら食事を摂り始めた。
まずはポテトサラダを一口、じゃがいものしゃくしゃく感がほどほどに残っていて噛むたび、心地よい音が骨を伝って響いてくる。
次にピザトーストを小さくかじり、ゆっくり噛んでから飲み込む。
こちらは厚切りのおかげで表面はかりかり、中はふんわり。
味は無難なトマトソースだけど口に含めばほどよい酸味が唾液腺を刺激する。
そのソースの上にはソーセージとピーマンとパプリカがたくさん、チーズもしっかり載っていてとても食べ応えがあり、この一品だけでも十分満足できそうだ。
りんごジュースは果汁100%で、りんごの果実が入ってあって飲むとしゃりしゃりする。
ふぅと小さく満足気に息を吐き胸の前でそっと手を合わせる、今日も美味しかったです。
空のトレーを返却しに行き、お礼を伝えて学食を出た。
さて、これからの予定はどうしよう。
また街に行くのもありかな、今回は住宅街の方面を歩いて構造を知って...。
って…あ、昨日VRで歩いたからあまり意味がないかも?
うーん…でも生で見ると刺激を得られると思うし、運動にもなるから行って損はなさそう。
09時ごろになったら街に出かけよう、そうと決まれば事前に準備をしておかないと。
銃の持ち出し申請をするために職員室へ向かったが今日も中には誰もいなかった、校長室もノックしてみたが反応がない。
しまった...昨日みたいに他の先生がおらずとも、校長先生はいるだろうという前提で物事を考えていた。
銃については申請書を書いておけば大丈夫だけど、弾とかの装備が......うん?弾?
そういえば、金曜日の射撃訓練で弾を使い切らなかったからバッグにM4とP365のマガジンが残っている。
弾があってもプレートキャリアやホルスターがない状態で外に出るのは不味いかな....?
とりあえず、街に出る出ないは後で考えるとして.......申請書を出しに来たのだから書いておかないと。
渡先生の机を探して、記入した用紙をそこに置いて職員室を後にした。
自室で09時近くまで行くか行かないか悩んだ末に行くことを決心、ガンロッカーから銃を取りだす。
M4はスリングがついたままなので斜めかけをして前にぶら下げ、P365はマガジンの入った鞄の中へ。
後は昨日もらった腕章をつけて準備完了。
今日はマガジンポーチとホルスターがないから必要なときに銃が使えない、なんてことが起きないよう、鞄の扱いには気をつけないと。
鞄を左肩にかけて、部屋に鍵をしめたら寮を出て校門をくぐり坂道を下って街へ。
まずはおさらいとして、一度行ったことのある道を歩きなおそう。
大通りの陸橋を渡り、コンビニ前を通る。
そのついでに喫茶店が外に出しているメニュー看板が気になったのでチラッと見てみると、前日とは内容が変わっていた。
どうやらメニューは週に1回変わるみたいで、今日はタピオカココアとラズベリーパンケーキがオススメ品と書いてあって心惹かれたが、色々なものをグッと堪えてまた今度。
昨日もそうだったが街中で銃を所持しているとやはり道行く人々の好奇の眼差しが容赦なくグサグサ突き刺さってきて、居心地が悪い。
今後、街で円滑に活動していくためにも街の人にはこの光景に早く慣れてほしいものだ。
こんなことを思う自分も慣れないといけないんだけど。
それから、ささっと川にかかる橋を渡って商業施設前に到着。
ざっとしたおさらいは、これで終わり。
この時点で鞄の中にあるスマホを出して時計を見ると9時30分、お昼前までには住宅街の方面を周り切って寮に戻れそうだ。
よしそれでは、Let's未探索の地へGo。
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