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結構練習したせいで肩と手にじんじん、ぴりぴりとした痛みが感じられる、ついでに腰もお疲れの様子。
ご飯を食べたら、お風呂でしっかりとマッサージしておかないと明日に残りそう。
よーし、今夜のメニューはカレーにしよう、福神漬けをつけてデザートはプリン!
おっと、その前にロッカーに銃をしまいに行かなければ。
銃を自室に保管してから学食に向かい、カウンターで注文をして品物が来るまで待つ。
品が来たら席へ運んで食べ始める。
おお…カレーだからカレーなのだと侮っていたけれど、ただのカレーではない。
カレーと言えば、スパイスのカドがある感じが普通だと思うけどそれが優しい。
カドがあると食べにくいからこの味は好きだ、リピートしても飽きなさそう。
舌触りも何だろう…こう…なめらか?と言えば良いのか。
ドロドロ系やスープ系とも違う、絶妙なバランス。
福神漬けはカレーに合わせて、甘さが控えめになもの。
食感はもちろん、パリパリと歯切れの良い音を骨に響かせてくれる。
お待ちかねのプリンは…目が点になるような代物だった。
そもそもプリンの本体と、カラメルソースを別々に渡されたことに既に驚いている。
まずはそのまま、いただいてみよう。
表面にスプーンをつけるとまるで飲み込まれたかのように、スッと内部へ入っていく。
それを持ち上げて、舌へと運ぶ。
食感は柔らかすぎず、硬すぎずの素晴らしいバランスで攻めている。
味については、本体は甘みを控えめにしているようだ。
今度はカラメルを、上からかける。
まるで溶岩流のように、カラメルが黄色い地を侵食していく様を見てちょっとワクワク。
またスプーンですくって食べてみる。
苦味のある甘みが、本体との甘みにマッチしていてヨダレががが……。
入学式のときに渡先生が熱弁していたプリン論は、間違っていなかったことを理解した。
プリン、最高……!!
デザートを食べながら、ふと周りを見回していると自分みたいに1人で食事をしているのは少数のようだ。
頑張って友達を作った方が後々、助かる場面があるかもしれない....主に食べ物交換で。
そんな現金でふざけたことを考えながら食事を食べ終え容器を返却し、寮に戻る。
自室に帰ったらお風呂を洗い、お湯をためている間に体を清めて、たまったら湯船に体を浸す。
そして肩周りを優しく揉んだり、伸ばしたりしてほぐしていくが右肩のピリピリした感じは取れず、少々気持ち悪い。
心なしか、しびれるような感覚もあるけど多分明日には治っているだろう。
お風呂から戻りベッドにダイブしたかったが、またもや長髪のせいでそれはできない。
しぶしぶ髪を乾かしていると睡魔が襲ってきたので髪が乾いたらすぐに横になった。
よくよく思うと今日は変な夢を見て、変な時間に起きてしまったから眠くなっても仕方ないのだ。
むしろ今までよく、居眠りや仮眠をしなかったと褒めたい。
そうだ、未知の存在についてちょっと調べておきたい。
昨日、ニュースは見たけどまた何か新しい情報が出ているかもだし。
検索ワードを入れて出てくる結果を片っ端から閲覧していく。
その中で1つ気づいたことがある、それは未知の存在に関する写真や映像が一切ないこと。
普通、あれだけの騒ぎになった事件ならどこかのマスコミが出していてもおかしくないのに。
もしかして意図的に伏せているのかな?
内容によっては見せられないような映像などもあるだろうし。
まあ、心配するようなことではないか。
スマホのホーム画面に戻って時間を見ると19時48分で、休むには幾ばくか早いが、起きているのが辛いので寝てしまおう。
電気を消し、まぶたを閉じると直ぐに、黒い世界へと意識が旅立って行った。
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