第4話

『我もできるがな、《死に満ちよ》』

「あぁ、どうも付き合ってくれて!」

 皇都付近に拮抗した2つの世界ができた。

 今ここは、現世であって現世じゃない―――。元の世界から切り離されている。

神命縛れ

 創造世界、最大の利点はその世界の中では自分が絶対であるということだ。

 しかし、これは自分のみが世界を創った場合で2つの世界が拮抗している場合は神命ぜったいは機能しない。

『現れよ《死骸嶽士》』

 死神の世界から10体の武装した骸骨が現れた。

「《白夜の滅光ホワイト・ナイツ》」

 俺が死神に魔法を放つ。純白のその光は死神向かい発射され、死神へした。死神が防御のために前へ突き出した手の甲から煙が立ち上る。

 そう、創造世界の利点その2。もともとこの術は神へ人が対抗するために残されたもの。世界の理である『神は滅びない《神の不滅》』を破ることができる。

『ククッ、良い!実に良い!人間がここまで来たか!良いぞ!良いぞ!』

 笑い方気持ち悪いな。死神が先程召喚した骸骨俺に迫ってきた。

俺は手に握っている双剣で首の骨を斬る。

「天界へ還れ!邪神が!《時間停止キープ・クロック》」

 死神を中心に世界の時間が止まる。時間が止まったことにより光の動きが消え――――世界は暗闇に包まれた。

 俺は、魔力の感覚を頼りに双刀を振るう。

「《神殺しの大罪kill of god》」

 体に凄まじい負荷がかかる。

 体が悲鳴を上げている。

 そう、元々『世界の創造』や『時間の停止』・『神殺し』なんて所業は人の身には許されていない。

 何故、俺が使えるのか―――。それは、俺が創造神と人の間に生まれてしまっただから。

 このことを知るのはきっと親のみ。何故ならそんなことを神が知ってしまったら必ず俺を殺そうとするから。完璧最強を求めている神々は自分の死を恐れる。だから神を殺して良いのは神のみと世界が決まっているのだ。

「死ね―――」

『時間をまで止めますか!クハハハッッッ!』

 何故!?何故動けた!!でも、もう斬撃は止まらない。

「っ!?」

 死神の首に当たる。殺した感覚はあった。確実に仕留めた。あれは神を殺すために作った技何だから。

 衝撃波が発生する。止まっている間に無理矢理動かされた空気の流れ。

 そして、死神はバラバラに散った―――。

『ほう?貴方、人では無い?』

 あ、もう、意識が―――。

 強大な魔法を使いすぎた……。

 くっそっ!まだ、奴は生きてる。殺さなきゃ。

「護らなきゃ……」

 意識が落ちた。


『今回はここまで私も現世に干渉しすぎた―――、人の子よ、いや不明の騎士よまたいつか』





「さま、にぃ、さ、、ま……兄様!?」

「んぁ―――ルキナ?」

「良かった目覚めてくれて!」

 ギュッとルキナに抱きしめられる。

「痛っ!」

 全身に激痛が奔る。

「あ、ご、ごめんなさい」

「いや、大丈夫だよ」

 目覚めると俺の部屋だった。いつもと違うところは体中包帯が巻かれていること。

 死神?どうなった?

「死神は!?」

「天界へ去りました、兄様に護っていただいたお陰で今も生きていられます」

「フィアもルナも大丈夫だったか?」

「えぇ、大丈夫です!兄様―――心から貴方様のことをお慕いしております」

「妹から貴族の告白をされても嬉しくないぞ〜」

「酷いっ!!法律上、私達は義理の兄妹なので結婚は許されます!!」

「はいはい、ルキナが大人になったら考えてやるよ」

「はぁ、残念です……そういえば兄様、皇宮へ招待されていますよ皇帝陛下直々に」

「ん?おけ、もう動けそうだし今日行くよ」

「わかりました」

 そう、このとき俺はまだヴィア・ラクテアの1席の素顔が俺であることがバレてしまっているのを知らないのであった。




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https://kakuyomu.jp/my/works/16818093074979073278 ←ラブコメ初作品

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