第6話 その日の夜と次の日の曙

 その日の夜、ハルヤは、植物円の外にある砂丘にあるテントで過ごしていた。

 ー一体、この世界は何のための世界なんだ。

なぜ、あの女性は、私にここまで親身なんだ。なぜ。なぜ。なぜ。ー

 考えれば考えるほどに、彼は、疑問の底なし沼に落ちていき、やがて、夢の岩石に辿り着いた。

 ー翌日ー

 ハルヤは、植物園のようなところのタンクから汲んできた水で顔を洗っていた。

不思議と、昨日の、疑念の数々はきれいさっぱりと消えていた。

 ー外に出てー

 顔を洗って外に出ると。昨日はなかったはずの十五株程度のサボテンが生えていた。

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