第4話 新生の光

 亀裂が終わった時、ハルヤは植物園のようなところにいた。

 そこは、透き通ったガラス板で囲まれていて、時々、カモシカや狼、カバやゾウが見受けられた。

 「こんにちは。」

 民族衣装を身に着けたインド人と思われる女性が声を掛けてきた。

 「こんにちは。ここはどこですか。元の世界に戻りたいです。」

 「元の世界ですって。世界というのは、ここが唯一のものですよ。」

 「違うんです。私は、本当に黒い砂粒みたいなのに吸い込まれてきたんです。」

 「えっ。」

 女性は、胸を抑えるような仕草をして倒れた。

 そのとき、ハルヤの頭の中で全宇宙に響きそうな轟音がした。そして、物凄い頭痛がした。

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