第82話 知らなかったちょー常識!
皆が異界に入った。
ラ「こ、これがクートの秘密の1つ、か?」
「そうだな。俺の持つ秘密の中でも結構大きな秘密だ」
リ「す、すげぇな…。まだ他にも秘密があるんだよな?」
「ああ。少し奥に行こうか」
皆を居住島の俺の家の前まで連れて行く。
「ここが俺の家だ」
ラ「…結構、原始的な家だな」
「無理して褒めようとしなくていいからな。自分でもだいぶ適当なのは分かってるから」
ラ「そうなのか。なら普通に言うが、こんなに大きな石の箱をよく作れたな」
「いや、俺は土魔術的なのが得意って言っていただろ?」
リ「いやいや、クートが狩りの時に普段から使わないのが悪いだろ!皆とっくに前衛だと思ってたよ!」
「それは申し訳ないことをしたな」
リ「全くだぜ!」
ラ「…おい、お前たち。戦闘の準備をしろ」
「ラーガどうした?」
ラ「どうしたじゃないぞ。ゴブリンが居るじゃないか。それもホブゴブリンが」
リ「そうなのか!?」
「ああ、大丈夫だ。あれは俺の部下みたいなものだから、警戒する必要は無いぞ」
ラ「部、部下?ゴブリンがか?」
「ああそうだ。ゴレイチ!こっちに来てくれ!」
「はい!」
「!?し、喋った!?ゴブリンが!!?」
「クートさん、この人間達は?敵、ではないですよね?」
「ああ味方だ。左からラーガ、リック、ルンドで俺の友人だ」
「そうでしたか。自分はホブゴブリンのゴレイチです。クートさんの部下です。よろしくお願いします」
リ「お、おう。よろしく」
ラ「よろしく」
ル「よろしくね」
ラ「それにしてもクート。このゴブリン、ゴレイチはだいぶ強いんじゃないか?俺たち3人でなら勝てると思うが、一対一じゃ勝てる気がしないな」
「そりゃあ、そうだろう。ハイオークを倒したのはゴレイチだからな」
リ「そうなのか!ゴレイチ!後で模擬戦しようぜ!」
「いいですよ」
「さてそれじゃあハイオークの肉を食べようぜ」
ル「やった!久しぶりだなぁ、ハイオークの肉は…」
「…やっぱり、リック達ってだいぶ強いよな?ハイオークも倒したことありそうだし、ゴレイチにも勝てるみたいだし」
だいぶ前から疑問に思っていたが、聞けずにいたことだ。シルバーランクで、それぞれが1人でオークを倒せる実力。更にハイオークも倒したことがあるとは、今のゴレイチよりも強い可能性がある、のか?ゴレイチは単独でハイオークを倒せたから
ラ「そうだな…よし。俺たちみんなでステータスを見せ合うか」
「い、いいのか?」
ラ「お前たちはどうだ?」
リ「別にいいだろ。俺たちは誓約を結んだんだからな」
ル「僕も良いよ~。あと早く食べさせてね~」
ラ「クートもいいか?」
「ああ」
ラ「よし、それじゃあ「「「ステータスオープン」」」」
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ラーガ old 23
Human Level 51
job『
HP 90/90 MP 20/20
STM 50 STR 40 SPE 70 PRO 20 MSTR 10 MPRO 10 LAC 5
STP 0
SKILL
『弓道』PA 『短剣術』A 『腕力』P 『敏捷』P
『遠見』P 『
『罠探知』A 『罠解除』PA 『奇襲』P
『水術』A 『目』P
USKILL
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リック old 21
Human Level 64
job『剣士』
HP 90/90 MP 0/0
STM 70 STR 90 SPE 50 PRO 70
MSTR 0 MPRO 10 LAC 5
STP 0
SKILL
『剣道』PA 『剛力』P 『棒術』A 『握力』P 『俊足』P 『身硬』P 『危機察知』P
『身体強化』A 『へ』AP
USKILL
──────────────────────
──────────────────────
ルンド old 21
Human Level 56
job『盾使い』
HP 100/100 MP 0/0
STM 40 STR 60 SPE 30 PRO 90
MSTR 0 MPRO 20 LAC 10
STP 0
SKILL
『盾道』PA 『剣術』A 『剛健』P 『筋力』P 『カウンター』P 『皮膚硬化』A 『料理』P 『食い溜め』PA 『胃』P
USKILL
──────────────────────
──────────────────────
Human Level 24
job『学生』 『医官』 『戦鬼』『農家』『船員』
『医者』『記者』『使者』『薬師』『役者』『司祭』
『探求尋問官』
HP 70/70 MP 1000/200
STM 33 STR 39 SPE 66 PRO 22 MSTR 27 MPRO 24 LAC 24
STP 0
SKILL
『せいかい』AP 『あ』AP 『う』AP 『き』AP 『く』AP 『さ』AP 『し』AP 『ち』AP
『ぬ』AP 『の』AP 『や』AP 『ん』AP
『ん』AP 『ゃ』AP 『ゅ』AP 『ょ』AP
『偽装』AP 『記録』P 『正解』AP 『胃』P 『聖歌』PA 『成果』P 『生成』P
『
『解析』A 『旋回』P 『再生』PA 『脳』P 『開運』P 『夜』A 『制裁』P 『寄生』AP 『狂化』PA 『超成長』P 『感知』PA
『誓約術』A 『覚醒』A 『インク生成』A
『聴覚』P 『吸生』PA 『調整』P 『吸火』PA 『吸木』A 『手当』P 『手』P 『強襲』P
『収獲』P 『回収』A 『収集』P 『海震』A 『秀才』P 『進化』A
USKILL
『瞬間記憶』AP 『
『青海』A 『星海』A 『聖界』A 『星界』A 『世界』AP 『異界』AP 『快晴』 A『海星』A『回生』PA 『聖火』A 『
『戦艦』P 『千観』PA 『野戦』P 『夜戦』P
『サン』PA 『野菜生成』A 『洗脳』A
『壊脳』A 『監禁』A 『解禁』A 『禁域』AP 『戦域』A 『雲海』A 『山海』A 『
『超過』PA 『超強化』A『超化』PA
『超聖棒術』PA 『救済』P『怪奇術』A
『深海』A
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「おお、凄いな。皆俺のレベルの倍以上はあるな」
「「「………」」」
「どうした?」
リ「どうした?じゃないだろ!なんだよこのステータス!普通のノーマルスキルもユニークスキルの数も多すぎるだろ!」
ラ「俺も、流石に、これは想定外だ…」
ル「あ、でもスキルに目が行ってたけど、MP以外のステータスは普通だね。いや、レベル的にはだいぶ高いけど」
リ「MP以外?って、なんだよこのMP!1000/200って何したらこんなことになんだよ!熟練の魔法使い名乗れるレベルの魔力量じゃねぇか!」
ラ「……ほとんど全てのスキルの名前がハズレスキルの組み合わせで出来ている、のか?」
リ「おお、確かに。でも複数のハズレを組み合わせて変化させるのは無理って決まって無かったか?」
「ラーガは凄いな。よく気づいたな。俺のユニークスキルの『組換』で複数のハズレスキルを組み換えることが出来るんだ」
ル「でもそれだとハズレスキルは無くなるんじゃないの?」
「そこにもう一つのユニークスキル、『瞬間記憶』が使えたんだ。組み換えて、変化させて無くなるはずのハズレスキルを記憶していて無くさずに済むんだ」
リ「凄い相性のいいスキルだな。だからハズレスキルを沢山買うんだな」
ラ「俺たちよりも簡単に強くなれそうだな。
全部のハズレを集めたらどんなスキルでも手に入れられる最強の人間になりそうだな。
…これは俺たちは要るのか?」
「もちろん要るさ。この世界で1人で生き続けるなんて心が耐えられなくて不可能だろうし、単純に知識が足りていないからな」
リ「そうか、良かったよ」
ル「ねぇ、クートはどうやって『し』を手に入れたの?確か『し』のスキルオーブって国に回収されてて普通のスキル屋なんかじゃ売ってないよね?」
リ「そうだな。国に回収されている『し』なんてどうやって手に入れたんだ?」
「そりゃあ、国に回収されてるんだから、国王様から直々に頂いたぞ?」
リ「こ、国王陛下から!?」
ル「そんなことが出来るんだね」
ラ「いや、普通はそんなこと出来ないだろ。クートはこの国でどういう立場なんだ?」
「確か探求尋問官とかってやつだったかな。あれ?今気付いたけど、jobに『探求尋問官』が追加されてるな」
リ「『尋問官』!?
どのスキルで認められたんだ?
尋問官になるには特別なスキルや技術があり、それを国の偉い人に認められ無いとなることが出来ないんだぞ?」
「そんなに凄い役職なのか…。ちなみに俺の認められたスキルは『正解』だな。嘘なんかは俺には通用しないから」
リ「どれだけ凄いことか分かって無かったのか…。それに『正解』もヤバいし」
ラ「……ハァ。確かに、クートは1人だと生きていけないな。
ゴレイチが居ても人間の常識なんて分からないだろうし、俺たちが居ないと不味そうだな」
リ「確かにな!ここまで常識が無いと、クートには俺たちが居ないとダメってことだな!」
ル「そうだね〜。それにクートと居たら楽しそうだし、美味しい思いも出来そうだから、しっかり守らないとね~」
「ラーガ、リック、ルンド…ありがとう」
ラ「別にいいさ」
リ「そうだぜ!俺たちはちゃんとした仲間だからな!」
ル「そうだね~。だからハイオークを食べさせてね〜」
「ハハハ。ルンドは食い意地の方が強いな。
準備するから、適当に歩き回っといてくれ。分からないことがあればゴレイチに聞けばいいから」
ラ「ならお言葉に甘えて、散策させてもらうぞ」
そう言うとラーガ達は散り散りになって異界内を見回しに行った。俺は『世界』を使って焼肉の準備をする。
火は『聖火』の弱火バージョンでどうにか出来ると信じることにした。
普通に『火生成』で火を付けてもいいかと思ったが、『聖火』で焼いたら上手くなりそうだしな!
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