第70話 大収穫も、ちょーっと不穏?

お…終わった~。結構な金額稼げたな。宝石を買っていく人が多かったからか、凄い金額になった。


勿論、他の品を買っていく人も居たが、圧倒的に宝石を買う人が多かった。最初に買っていった貴族っぽい女性の従者が『鑑定』を使って本物だと話していったからだろう。


今回の収支は、

ホーリーアップリンは売れずに0。

宝石類で金貨2枚、銀板3枚、銀貨22枚。

ベビースパイダーシルクの布が9枚で銀貨9枚。

野菜類が7つで銅板35枚。

薬草が23束で銅貨23枚。

極白聖草が一束で銀貨25枚。

総収支が金貨2枚、銀板3枚、銀貨56枚、銅板35枚、銅貨23枚。


今の所持金と合わせて合計が金貨2枚、銀板3枚、銀貨63枚 銅板50枚 銅貨28枚ってところだな。これは…新しくスキルが買えそうだな。


「マードゥ、よかったのか?」


「ん?何がだ?」

 「いや、俺の所の売り上げに貢献させちまったし、俺の店の肉が無くなったらマードゥの店まで閉めるなんてよ…」


「あー、罪悪感を感じてるなら気にしなくてもいいぞ。俺も適当なところで切り上げるつもりだったからな」


「そ、そうか!今日はありがとな!お陰で1日の売り上げ記録更新だ!」


「そうか」


「ああ!また会ったら声掛けてくれよ!じゃあ、またな!」


「また」


ザクハチは去っていった。薄っすらと日が出てきたから元々帰るつもりだったからな。俺もそろそろ異界に帰って、一度寝てから城に戻るか。


「おい!」


「ん?」


「お前が30代後半の杖を持った男だな?」


「もう店なら終わったぞ?」


「客じゃねえ!ボスがお呼びだ!お前には俺たちと一緒に来てもらう!」


「何故?ボス?」


「フン。俺たちは恐貸しのメンバーだ。俺たちに逆らったらどうなるか分かってるんだろうな?」


恐貸し……裏組織か。

逆らったらどうなるか……どうでもいいよな。


「分からないな。俺は帰らせてもらう」


商品と屋台を『異界』に収納する。


「な!…お前が逃げるってんなら痛い目に遭うことになるぜ」


男達が剣を抜く。


「お前ら!生きてりゃなんでもいい!痛めつけてやれ!」


「「「「「おう!」」」」」


………めんどくさ。ん?なんか嫌な感覚が。視線か?うおっ。2回も来た。気持ち悪いな。早く帰ろう。


「『帰還』」


パッ。と景色が変わり、異界に帰還する。あ、裏市のスキル屋に行くの忘れてた。まぁ、また行けばいいか。


それにしてもなんで目を付けられたんだ?まだ2回しか裏市に来ていないのに。いや、今日稼ぎ過ぎたのが問題だったのか?今日結構稼いだし、次行くのはまた暇な時にでも行けばいいよな。当分は裏市に行くのは止めておこう。


『帰還』でMPを全部持っていかれたから魔石でMPを回復。『聖火』を出して『吸火』で吸収。MPを魔石に貯蓄。MPが0になった場合の即回復術だな。


さて、まだ俺は眠く無いな。眠くなったら城に戻るつもりだが、眠くなるまでの暇つぶしが思いつかないな。


………そうだ。ベッドを作ろう。『布生成』で綿100%の小さい布を生成して、大きい麻の布でそれを覆う。これを木の枠組みに入れて、ふかふかのベッドの出来上がりだ。布団も同じように作り。


「こんなもんか?…いや、ベビースパイダーシルクの布を使って作って見よう」


同じようなものを、麻の部分をベビースパイダーシルクの布に変更したもので作る。


「…うん。こっちの方が良いな。これを異界の中で使うとするか。もう1つの麻の方は……ゴレイチに上げるとするか。うん、いい考えだな。


……ん?少し暗いか?って、雲が出来てるな。『快晴』。たまに『快晴』を使って雲を散らさないと雨が降って来そうだな。忘れないようにしないと。…少し、眠くなって来たか?良し、城に戻ろう。行ってくるなサンリア」

ザワッ。


サンリアの餌を替えて、城に戻り寝る。

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