第62話 生徒会はちょー違和感?(side天聖)
今は生徒会会議中だが……。おかしいね。
て「うん、おかしいね」
り「?何がおかしいの?」
て「僕は九雲人に数日会えていない。隣の部屋の燐之助君は顔を合わせることもあると言っていた。食事の際も顔を合わせるらしい。だけど僕は違うクラスだからと言ってもここまで会わないのはおかしい。それに王女様は九雲人に外に出る権利を与えたと言っていた。九雲人がその情報を僕に伝えないこともおかしく感じる」
り「そうですね。九雲人ならすぐに伝えるはず……?いや、九雲人なら情報集めに夢中になって伝えないこともあり得るのでは?」
て「ああ、それは僕も考えた。だけど僕から九雲人に会いに行ったときに毎回何故か邪魔が入り会えない。それがいきなり騎士が仕事の手伝いを頼んできたり、いつもは頼まない召喚者同士の
り「…私も、何度か会いに行ったが騎士に邪魔をされたことがあるな。今思えばあれも妨害だったのかもしれないな」
め「わ、私も市民の生活を聞こうとしましたが、手伝いを頼まれて結局会えませんでした……」
せ「確かに、私もだ。九雲人は王城図書館への入館許可があると聞いていたからな。法律について聞こうと思っていたが、既にいないと言われたな。
最初に召喚された日以外に会えたことが無い。
甘河の言う通り、妨害は確実だろうな。ただ、何故そのようなことをする?必要性を感じられないぞ?」
り「可能性1・偶然。可能性2・王侯貴族の妨害。可能性3・王女様の妨害。可能性4・騎士達の嫌がらせ。可能性5・九雲人の計画か。くらい?」
て「うん、そんなところだね。
可能性1はありえるかもしれないが、そうすると僕達は奇跡的な悪運と言えるだろう。
可能性2はありえるが、それなら生徒会全員をバラバラにするはずだ。九雲人だけに会えないようにするのはおかしい。
可能性3はありえる。彼女は本性を隠している。彼女にスキルを伝える過程で、九雲人が危険と思われたか。
可能性4はありえないだろう。九雲人の社交性は低くない。コミュニケーション能力で見るとまず陽キャに分類されるだろう。彼は面倒くさがってやらないが。その九雲人がそんなにすぐに、嫌がらせをさせてしまうほど騎士達を怒らせるはずがない。
可能性5はありえるな。だけどその計画を僕に伝えない意味が無い。九雲人はそんな無駄をしないはずだ。つまり、可能性3、王女が妨害している可能性が1番高い。勿論、可能性だ。だけど警戒するに越したことはない。みんなも気を付けておいて」
「「「はい」」」
て「よし、なら次の議題だ。脱走しようとしている召喚者が居るようだね」
り「はい。『俺は冒険者になって金を稼いで奴隷ハーレムを作るんだ!』とか言ってるバカですね」
て「そうだね。でもそのバカが8人も居ることが驚きであり、警戒する点だ。そして、警戒対象でもあるね。これについては騎士様に伝えておくよ。最後の議題だが……」
め「初心者ダンジョンでの実戦訓練、ですね」
て「ああ、これについては風紀委員会と僕ら生徒会で徹底的に守るよ。召喚者から死者を出さないようにするんだ。みんなも頼むよ」
「「「はい!」」」
て「……フゥ、これで会議は終わりだ。情報が足りないなぁ。早めに九雲人に会わないとね。燐之助君を通じて連絡を送ってもらうのを待たないと。燐之助君にも伝えておいたし、後は迷宮行きまでに情報が来るのを祈ろう」
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Human Level 1
job『学生』
HP 10/10 MP 16/16
STM 4 STR 3 SPE 4 PRO 3 MSTR 8 MPRO 3 LAC 4
STP
SKILL
『護身術』A 『火魔術』A 『統率』P
『並列思考』P 『カリスマ』P 『せ』AP
USKILL
『音魔術』A
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『音魔術』A…MPを消費して、音の魔術を使えるようになるスキル。
レベル1ショックボール。MP消費5。何かにぶつけると、ぶつけた対象に対して爆音を放出するスキル。
MP5獲得。
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