第32話 商店街はちょー楽しい!
飯を食べ終え、リックに店の場所を案内されている。
「ここが鍛冶屋で、その横が服屋だ。その向かいが日用品とか、冒険に必要な物を売ってくれてる商店だ。その横にはパン屋がある。俺たち朝はいつもあそこのパンを食べてるんだ」
「ここに色々な店が集まってるんだな」
「そうだな。色々な商店が集まってるから、みんなここのことを『商店街』って呼んでるぜ。人もたくさん歩いてて、凄い賑わいだぜ!
この少し先には野菜とか果物とか、肉とかも売ってるぞ。他にも露店で、アクセサリーとか、屋台もあるぞ!ここに案内しに来たのはそれが目的だ!」
だいぶ遠慮が無くなってきたな。一応仲良くなれたってことかな?
「どうしたんだ?早く行こうぜ。あーそういえば、クートあと銀貨1枚しか残って無かったよな。少しくらいなら俺が奢ってやるよ!」
「い、いいのか?」
「いいさ!俺より強くても、俺の後輩には変わりないからな!」
……普通に良いやつだ。ミラに魅了でもされてて操られてただけなんじゃないか?
「どうした?行かないのか?」
「いや、今行くよリック」
その後はリックに連れられて、屋台で串焼きを買ったり、アクセサリーを売っている露店を冷やかしたり、りんごに似た果物を買い、食べ歩きした。
そして、
「なあリック、この近くに植物の種を売っている店無いか?」
「種、種かぁ…分からないな。野菜売ってるおばちゃんに聞くか?」
「そうしよう!」
そして移動。野菜を売っている店に着いた。
「あたしの店にも少しくらいなら売ってるけど、3つほど隣の店の方が多種類売ってるよ」
「ありがとうございます。何の種があるか聞いてもいいですか?」
「
「じゃあそれぞれ3つずつお願いします」
「はい、銅貨9枚だよ」
「銀貨1枚でお願いします」
「うーん…もう少し何か買ってくれないかい?
釣りが足りないんだよ」
「そうだな…では先に他の種を売っている店に行ってきます」
「はーい。ちゃんと帰って買っていってよー」
教えられた店に行くと、そこは雑貨屋的な雰囲気だった。
「すみませーん。種ってどこに売ってますか?」
「入って右奥にあるよ」
「ありがとうございます」
色々な種が置いてある。少し値段が高いが、毒草の種とか売ってもいいのか?ま、売っているってことは良いのだろうけど。
「購入する種は、毒草2、薬草2、ランダムシード3であってるかい?」
「はい」
ランダムシードはその名の通り何が生えるかランダムな種だ。鑑定したとしてもランダムシードと出るらしい。見た目も全く同じ種だが成長すると見た目がそれぞれ全く違うらしい。
なんの役にも立たない雑草や、花が育つこともあるから安いらしい。ガチャみたいな種だ。
ただ、実際に起こった出来事として、ただの農家が遊びで育てたランダムシードが
「値段は毒草薬草が1つ銅貨5枚、ランダムシードは1つ銅貨2枚だから、銅板2枚と銅貨6枚だよ」
「銀貨1枚で」
「はい。ええと、お釣りが銅板7枚と、銅貨4枚だね。はいよ」
「ありがとうございます」
「はーい、またのお越しを〜」
そしてまた野菜のところへ。
「銅板1枚でさっきのをお願いします」
「はい、釣りが銅貨1枚ね」
「ありがとうございます」
「また買っておくれよ〜」
「リック案内ありがとな」
「いや、いいけどよ…よくそんなにバンバン金が使えるな。俺だとそんなに豪快に使えないぜ」
「リックは以外と小心者なのか?別に、俺はこの金が自分で稼いだ金じゃないからな。元手は0だぞ。怯える必要ないな。そろそろ暗くなってきたし俺は帰るよ。今日は楽しかったよ」
「そうか、ならよかった!明日はちゃんと冒険だぞ!」
「わかってるよ」
そこでリックと分かれて城に帰っていった。
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