第29話 輝く鉄はちょー便利

そして翌日?朝が無いから時間が分からない。

朝や、太陽を産み出せるスキル無いかな~。

いや、ある。言葉があれば、それはスキルとして作れるはずだ。1番楽な言葉が『朝』だな。いや『日・陽』の一文字でも可能かもしれない。


今日は外でチンピラ冒険者リック達と冒険者活動とスキル屋案内をしてもらうつもりだからな。

あれ?俺『異界』で寝たからまた明日か?めんどうだな……このまま検証進めるか。


と、思った主な理由が、俺が寝る前から今まで、ずっと光り、熱を放っている鉄のインゴットだ。


「どうしてずっと熱いままなんだ?」


『聖火』で溶かした鉱石は全部こうなるのか?

もう一つくらい作りたいが、魔力の量があまりに足りない。

早急に新しいスキルの創造や、レベル上げをする理由が出来た。レベル上げは冒険者活動をするうちに上がる可能性はある。


「スキル屋に行くことが急務だな。スキル『ん』があれば色んな考えが出来るんだが…高そうだよな?手持ちの金で足りるかな?足りなければ働くだけだが…」


スキル『世界』で出せる鉱物の検証を再開しよう。


「鉄は出せた。鉄鉱石の姿として。次に出すなら銅かな。…銅鉱石よ出ろ!」


ボトボトボトッ!と、鉄鉱石の時より出てくる速度が速い。


「ストップストップストップ!」


あの一瞬で鉄鉱石と同じくらいの量が産み出された。これは………鉱石倉庫が必要だな。


「えー、『世界』石を使って中をくり抜いた大きな箱を、10メートル四方の箱を作れ。中央には箱を支える為の支柱を。」


ズザザザザッ、と石の箱が出来た。あとは…。


「俺が2人は通れる穴を作れ」


これで鉱物倉庫は完成だ。だが…。


「ハァ、外に出した鉱石をどうするかな…。地面を操って持ち上げられるか?鉱物の下の地面を盛り上げて、倉庫まで続く道を作って〜」


地面が盛り上がり、倉庫までの下り坂ができた。

なんかめんどうで雑になってきちゃったな。お腹空いた…。よし!これを終わらせたら帰って寝よう。


「持ち上げた鉱物のとこまでの階段を作って〜」


出来た階段を上って、鉱石を坂に押し出して転がす。これを鉄鉱石と銅鉱石の2回繰り返す。そして……。


「この熱くて白い鉄のインゴット……熱と白い光は鉄鉱石が『聖火』の力に当てられて、力が移ったか?

いや、そういえば溶かす為に数時間ほど『聖火』に当てていたから?

いやいや、検証は後に回そう。今はこいつの扱いについてだが…。鍛冶とかのスキルを手に入れるまでは保留かな………!?いや、待てよ?こいつは光と熱を放っている。だけど、煙が出ていない。こいつを灯りやヒーターとして利用出来そうだ。これからも暇があったら作っておくかな」


倉庫から鉄鉱石を1つ取り出し、雑草に移した『聖火』に宛てておく。


よし、これで置いておいて『異界』の外のベッドで寝るかな。……鉄鉱石を燃やしてるところにスキル『聖界』を発動しておこう。どうせ数はあるのだから、これも実験だな。


今度こそ異界を出て寝よう。

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