第27話 王女様の依頼はちょー簡単!

さて、今日は王女様に指定された日だ。

とは言っても『正解』の検証がしたいんだろうけどな。

そこで、俺の部屋にノックがかかる。


「クート様はいらっしゃいますか?王女様がお呼びです」


「はい、今行きます」


そして騎士に連れられて、着いた場所は牢だ。


「こんなところで何をするんですか?」

(だいたい予想は付くが)


「王女様より、中の犯罪者達の書類を貰っていますので、それが正しいかの確認をしたいとのことです」


ま、それしか無いよな。


「わかりました。では、時間も勿体ないですし、さっそく行きましょうか。書類をもらっても?」


「はい、クート様用のモノも用意しております」


一人目

「お前は女性を4人を惨殺したということで間違いないかい?」


「アァ?そうだよ。なんだ?どうしてガキがこんなとこに居んだ?」


「違うな」


「ア?」


「でもどこが違うんだ?性別か?違うな。人数か?『正解』。3人?違う。5人?違う。6人?『正解』被害者は4人じゃなくて6人です。調べ直してください」


「な、なんでわかった!?」


「わかりました。調べ直させます。」


騎士があまり動揺していないことから、これは王女の仕組みだろう。騎士に罪名を呼び上げさせれば良いものを、俺用の書類を用意していたのはそういうことだ。これもテストだ。


「次に行きましょう」


二人目

「酒に酔って1人を殺した、あっていますか?」


「そうだ…俺が殺しちまったんだ……酒に酔っていたとはいえ許されないことをしてしまった…」


「嘘ですね」


「え?」


「あなた1人たりとも殺していませんね?酒に酔っていたことも嘘。あなた役者ですか?『正解』ですね。お仕事お疲れ様です。騎士さん次行きましょうか」


「え、ええ…これが『正解』の能力ですか…」


三人目

「お前は8人を無差別に殺した、であっているか?」


「ああ、そうだ。楽しかったぜぇ〜。あいつらの悲鳴を思い出すと興奮するぜぇ〜」


「全部『正解』だな。クズが」


「へへ、褒め言葉をありがとよ」


「フン、騎士さん次に」


「また来いよぉ~」


と、こんなふうに十人の犯罪者を見ていった。


「これで王女様からのテストは終了ですか?」


「はい、これで今日は終わりです。お疲れ様でした」


騎士さんが苦笑いしながら答える。


「あ、あと明日は用事あるんで伝えといてください、いや最悪帰らないんでそれもお願いします」


「わかりました」


さて、このあと部屋に戻ったら何するかな?

そうだ、『異界』の中で『世界』のスキルの力をもう少し検証したい。今のところ判明している能力は『地面を創れる・操れる』『石を創れる・操れる』『植物の成長の操作』だが、仮にも『世界』を冠するスキルだ。3つだけなはずがない。


よし、決まりだ。

今夜は『世界』のみを徹底検証することにしよう。

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