第26話 スキルの可能性はちょーいっぱい!
さて、1番知りたいことは知れたし帰るかな。あー、適当な商会の品揃えを確認するのを忘れてた。明後日にしよう。
それにしてもどんなスキルがあるか楽しみだ…。でも『死』や『苦』のスキルみたいな、マイナスな方向に補正するスキルを取らないように気を付けないとな。
城に帰るまでに、予想して取らない・作らないスキルを考えておこう。
まずは『死』、それと『苦』。『
考えてみると以外に数が多いな。
……何か引っかかるような?共通点が何か……。
そうか!全て悪い方向の状態を表す文字達だ。
そう考えると他にも思いつくな…。
『
さてと、思考はそろそろ止めにして、金貨と銀貨を手のひらサイズに開いた『異界』のゲートに収納する。
1日で金貨を稼げるなんてバレては厄介の素だからな。
実際は働いて稼いだものではないからバレても大丈夫なのだが、説明するのが面倒だし、これからの行動を制限されたくはない。
スキルに興味があることはオープンにするつもりだ。俺のスキル『正解』を目当てに何か依頼する人物が、選択肢として入れれるように。
魔術系のスキルは1つあれば『組換』で『魔術』部分だけを切り取り、他と組み合わせられる。
『剣』と名前の付くスキルがあれば『聖剣』なんかも作れるだろう。
やはりこのスキルは可能性に満ちているな。
と、そろそろ城だ。書類を『異界』から出して、
門番の人に…朝と同じ人?
「え、朝からずっと同じ…?」
「あ、お前は朝の…別に朝からずっとじゃなくて、途中で交代して、また交代。で今だよ。さ、書類出して」
「はい、朝と同じだと思いますが…」
「盗られて違う物にすり替えられてるかもしれないし、変装するスキルだってあるんだからな。用心に越したことはない」
「そんなスキルもあるんですね……」
「ああ、お前も気を付けとけよ?世の中には、まだまだ知られていないスキルが星の数だけあると言われているからな。
ユニークスキルなんかは人の数だけあると言われているが、発現させられるかはそいつの努力次第らしい。偉い人が言ってた」
「人はみんながユニークスキルを持ってるんですか?」
「ああ。確か、それぞれの人にはそれぞれの才能があるらしい。だが努力次第とは言ったが、努力の方向が間違っていたら永遠に発現はしないだろう。ってな」
「へー」
「興味無さすぎね?お前から聞いてきたよね?」
「獲得の仕方が分からないならこれ以上聞いても意味が無いでしょ。無駄な時間使いたくないので書類の確認、早くしてもらえます?」
俺はなんでか既にユニークスキルが発現しているからな。ってかよくこんなに喋れるな。暇なのか?
「こ、このガキ……はぁ。確認は済んだ。早く城に戻れよ」
「はーい、あんたは立って寝ないようにね〜」
「寝るか!」
良いツッコミだ。これからもからかってあげよう。門番は暇だろうからね。
「うわっ!さ、寒気が……風邪引いたか?」
今日は『異界』でのスキル検証は止めておこう。
既にお腹が減ったし、眠くなって来たからな。
明日はなにをさせられるかな?
面倒だが、楽しみだ。
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