第14話 スキルの数はちょー多い!?

さて夜です。


「『異界』」


異界に行っても夜だけどね。

ゲートを通るとそこには……………草。マジ草。

冗談抜きで草。

背丈が俺の背丈まである草に、樹齢何年なの?世界樹?って木がまばらに生えている。これじゃ泉がどこにあるかもわからな……。


分かるね。すっごく分かる。めっちゃ光ってる。何があったんだ?

泉まで近づくと、生えている草もうっすらと光っていることがわかる。なんか効能あるのかな?

いや、今はそれよりも泉の水だが…凄い神聖な雰囲気を感じる…。

これは…検証必要だよな…。


「フーッ。よし、飲むか!」


覚悟を決めて飲んでみることにする。全部スキルで出来た物だし、身体に害は無いはずだ!


「いざ!実飲!」


手で泉の水を掬い飲んで見る。普通に美味かった。いや?普通の水よりも美味しいかもしれないな。あ~ヤバいな。


これ日本の頃に飲んだどの水よりも美味いな。

常飲したいくらい美味しい。それになんとなく身体に良い感じがするな。それがな気がする……この考え方はスキルの影響か?


スキル取得をする時は名前で危険なものを避けるようにしないとな。でもそれは一旦置いといて。この少し光っている草も食べてみようかな……美味しいね。なんでだろう?『聖界』に食べれるものが当たると美味しくなるのか?


いや、違うな。スキルで理解出来る。『聖界』の中でが条件かな?お、正解だな。

でもなんでこんなに成長したんだ?やっぱり『異界』の中と、通常の世界では時間の流れが歪んでいそうだな。


って、違う違う!『組換』の検証の方が大事だ!

どんなに有能なスキルを増やせるかが俺の生存の鍵を握って居るんだ……。正直、最初期に作ったスキルたちは俺の好みとロマンに染まったものだ。

今夜は今増やせるスキルの中でも、使えるスキルを増やしたいな……。

まずは『胃』を……いや!その前に!

もう少し俺のロマンに染まったスキルを!


「『せいかい』から『聖火』と『聖歌』を!」


『スキル『組換』が発動しました。スキル『聖火』になりました。スキル『瞬間記憶』が発動します。スキル『聖火』が記憶されました。なおスキル『せいかい』はそのまま残ります。』

『スキル『組換』が発動しました。スキル『聖歌』になりました。スキル『瞬間記憶』が発動します。スキル『聖歌』が記憶されました。なおスキル『せいかい』はそのまま残ります。』


よしよし、カッコいいスキルがまた増えたな。

今度こそ便利で使えるらしいスキルを…。

『かいせい』から『胃』を。この世界ではポピュラーな変化スキルらしいしな。


『スキル『組換』が発動しました。スキル『胃』になりました。スキル『瞬間記憶』が発動します。スキル『胃』が記憶されました。なおスキル『せいかい』はそのまま残ります。』


「よし!やっぱり一文字でも作れるようだな!ただなぁ、今日教えてもらった限りだと、他の人はひらがなのハズレスキルを変化させて、スキルを作ってるらしいけど、『組換』は何をしているんだろう?もしかして普通のハズレスキルを変化させる際は順番通りにしか作れないのか?


通常だと一文字を上手く変化させてスキルを作るから、気付かなかったのか?そして『組換』はその順番を無視して作れるってことかな?

いや、ユニークスキルがその程度なのか?もっと力があるはずだ。そう、例えば『せいかい』以外の……『記録』を『帰路』にするとか?」


………何も起こらないな……予想が外れたか?もしかしてハズレスキル以外は変化させられないのか?いや、考え方を変えよう。ユニークスキルで試してみるか。

『瞬間記憶』から『記憶』とかはどうだ!


『スキル『組換』が発動しました。スキル『記憶』になりました。スキル『瞬間記憶』が発動します。スキル『記憶』が記憶されました。なおスキル『瞬間記憶』はそのまま残ります。』


あぁ…。素晴らしいな。これで少し、理解出来たな。スキル『変換』は通常スキルも変化させることが可能だが、漢字を変える事は出来ない。

次の検証だ。


「出来るか分からないけど、『偽装』と『正解』で偽装を解く『偽解』とか!」


『スキル『組換』が発動しました。スキル『偽解』になりました。スキル『瞬間記憶』が発動します。スキル『偽解』が記憶されました。なおスキル『偽装』、『正解』はそのまま残ります。』


よし!2つ以上のスキルを『組換』ることが可能なんだ!

それに『偽解』なんて言葉を俺は知らない……。

俺の勉強不足かもしれないが、造語でもスキルは作成可能なのかもしれない。異世界だからか?

いや、ハズレスキルがあるこの世界だからこそ、スキルの可能性も言葉の数以上にあるんだろう。


そのことが分かれば、俺の身を守る攻撃スキルが欲しいな。


「スキル『胃』と『世界』から『胃界』!」


『スキル『組換』が発動しました。スキル『胃界』になりました。スキル『瞬間記憶』が発動します。スキル『胃界』が記憶されました。なおスキル『胃』、『世界』はそのまま残ります。』


よし!今度こそ確信出来た。やっぱり造語でもスキルは作れる!


──────────────────────

粟瀬九雲人あわせくうとold 17 

Human  Level 1

job『学生』

HP 35/35  MP 15/30

STM 5  STR 7 SPE 6 PRO 4  MSTR 17 MPRO 12 LAC 4

STP 0


SKILL

偽装ぎそう』AP 『記録』P

『せいかい』AP 『正解』AP 『胃』P

『記憶』P 『聖歌』PA


USKILL

『瞬間記憶』AP 『組換くみかえ』A

『青海』A 『星海』A 『聖界』A 『星界』A  『世界』AP 『異界』AP 『快晴』 A『海星』A『回生』PA 『聖火』A 『偽解』A 『胃界』A


──────────────────────



『異界』のゲートでMPが減っているのはいいとして、これで攻撃は整ったかな?なんか、いつの間にか純魔法使いって感じになってるな。

単純に身体を守るスキルが欲しいんだけどな~。PROとSTRが心もとないな。


でもなあ、作れるスキルのほとんどがMP、MSTR、MPROを上げる事になりそうなんだよな…。よし!なら最初は魔術系キャラで行こう!近接系スキルは後からでも手に入る可能性がある。


ハズレスキルを効率よく集める為に、この国での立場を上げて、貢がせてやろう。俺を使いたいのであれば、スキルオーブを寄越せと。

前に考えた出世するという考えをもっと具体的に。


スキルオーブを献上されるくらい高い立場になるには……。前提としてステータスを偽装している事にはバレてはいけないから……。


『正解』だ、『正解』を上手く使って成り上がろう。直感的に正解がわかるこのスキル……、なら、裁判官だ。裁判官を目指そう!


いつか俺が楽するために。





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