第11話 ハズレスキルはちょーあたり!?

さあ今度こそ翌日だ。


「今すぐに何か食べたい。空腹で死にそう」


「そんなに腹減ったの?体調も悪かったみたいだし、大丈夫か?昨日の夜も大声上げてたし」


「あー昨日はすまん!俺もストレスが溜まってててさ〜」


「あーそうなんだな。俺も怒鳴ってゴメンな〜」


「いやいやそっちもストレス溜まってたんだろ?仕方ないよ」


互いに傷の舐め会いをしていると、2年3組担当の騎士様が近付いてきた。


「クート君!体調は大丈夫かい?」


一昨日、いや昨日の体調不良の嘘で本気で心配してくれたようだ。


「はい!もう元気です!」


「そうか!良かったな!そろそろ朝食だから集まるんだぞ!」


「はい!」


いや〜担当の騎士様が優しい人で良かったー。

ちなみに朝食は普通に美味かった。少し味付けが薄いが、それが素材の味を引き出している。

普通に美味かった。

その後は一昨日…いや、昨日召喚された大広間に全員が集合した。

そして王女様が前に出た。


「皆様!本日集まって頂いたのはそれぞれのステータスの確認をさせていただくからです!」


少し周りがざわついた。

だがすかさず天聖が声を上げる。


「みんな!これは昨日の夜には決めていた話なんだ!現在、この国は僕達の衣食住を養ってくれている!だがそれにずっと甘える訳には行かないんだ!働かざる者食うべからずとあるように、この国で大きな影響力を持つ貴族が「何もしない者のめんどうを見れるほどに、この国は豊かではない!」と言われた!だからみんなにはみんなが出来ることをして欲しい!」


王女様が話を引き継ぐ。


「ステータスを確認した後はそれぞれの能力に合ったJobと仕事、周辺地理や一般常識の勉強等をしていただきたいのです!」


まあ、正論だね。昨日のうちに話をまとめておいたのかな?…いや、天聖の提案かな。相手に利があり、自分たちにも利があるように誘導したんだろう。よく校長相手に使ってたからな。あ、目が合った。ウインクが来た。隣の女子生徒が黄色い悲鳴を上げた。


「それでは!まずは教師の皆様から、その次は1年1組のように順番に来てください!」


その後を少し割愛。そして自分の番に。


「ステータスオープン」


──────────────────────

粟瀬九雲人あわせくうとold 17 

Human  Level 1

job『学生』

HP 25/25  MP 25/25

STM 5  STR 7 SPE 6 PRO 4  MSTR 12 MPRO 7 LAC 4

STP 0


SKILL

偽装ぎそう』AP 『記録』P

『せいかい』AP 『正解』AP


USKILL

『瞬間記憶』AP 『組換くみかえ』A

『青海』A 『星海』A 『聖界』A 『星界』A  『世界』AP 『異界』AP 『快晴』 A『海星』A『回生』PA

──────────────────────


を偽装でこのように


──────────────────────

粟瀬九雲人あわせくうとold 17 

Human  Level 1

job『学生』

HP 15/15  MP 5/5

STM 5  STR 7 SPE 6 PRO 4  MSTR 2 MPRO 2 LAC 4

STP 0


SKILL

『記録』P 『正解』AP


USKILL


──────────────────────


となった。そして確認をしている騎士の人に驚かれた。一瞬不安になったが。


「ゴミスキルが無い人なんて居るんですね。それに『正解』なんてスキルを初めて見ましたよ。」


と。


「ゴミスキルってなんですか?」


「ゴミスキル、正式名称ハズレスキルとは基本的にはなんの役にも立たないスキルです。自分では『ぬ』とかですね。もし持っていたスキルが『い』であったならば『胃』へと変化させると、消化力が上がるんです。」


「変化させたら元のハズレスキルはどうなるんですか?」


「無くなりますよ。ステータス上では確認不可になります。」


「あのー自分のハズレスキルは『せいかい』でして変化させてしまいました…」


「よ、4文字ですか!初めて聞きました!少し上に確認を取ってきます!」


「あーはい」


と、走って行ってしまった。

どうなることやら。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る