第3話 国を救うにはちょー阿鼻叫喚!

「この国を救って欲しいのです!」


王女様か〜、いや薄々気付いてたけどね。


「今、この国は魔王国『ホーゼンプ』の魔王『キーワグン・ホーゼンプ』により攻められ、窮地きゅうちおちいっています。

そこで、勇者召喚の儀を行い、貴方がたが呼び出されました!(こんなに多いとは思ってなかったけど)」


ざわめく生徒達。

近くの男子生徒が声を上げた。


「こんなに多いって思わなかったってどういう意味ですかー!」


王女の声が聞こえたようだ。


「それは勇者召喚の儀では基本的に2〜7人の召喚だからです!『勇者』を中心にして、近くに『聖女』、『大魔女』、『大魔導士』、『剣聖』、『聖騎士』の居る範囲内の全ての人間が召喚されるからです!このような400人規模の召喚は歴代でも初めてでしょう!」


王女様めっちゃ声張り上げてるなぁ。


「僕達は帰れるのですか!」


生徒会長の『甘河あまかわ 天聖てんせい』が大きく声を上げた。


「そ、それは申し訳ございません!帰還魔法は未だ開発出来ていません!ですが、国の危機の為に帰還魔法開発前に召喚を実行致しました!本当に申し訳ございません!!」


と、王女様が頭を下げた。周りの騎士様が動揺してる。でもこっちの生徒側は阿鼻叫喚あびきょうかんだ。


「家に返してよー!」「この犯罪者め!」「ママー!」「こ、これはチートハーレムが出来るのでは?デュフフフ」「これドッキリじゃないの?マジなの?」「よし!借金返さなくて済むぜ!」


と、こんな感じだ。


「み、皆さん落ち着いて

「みんな!落ち着いて!僕の声を聞いて!まずはクラスごとに別れよう!担任の先生方!生徒達をまとめてください!」


「甘河が言うなら」「わかったわ」「了解した」


さすがのリーダーシップだな。


「生徒会のミンナは僕のところに集まって欲しい!」


呼ばれちゃったよまだスキルの検証済んでないのに。ま、行くか〜。

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