マッチングアプリ
駄馬
マッチングアプリ
2023年7月 学校にて
「マッチングアプリ?サクラが多そうでいやなんだが」
「そんなこと言ってるから彼女出来ないでしょうが」
私は困惑した。まさか女友達からマッチングアプリをしたらと言われるとは。
「そういうあんたも、彼氏いないじゃん。
人の事言えないじゃんか」
「私はいいのもう少しで」
「もう少し?マッチングしたのか?」
「マッチングした。初恋の人間に似てて」
と5分くらい話した。
じゃ帰るねと彼女が言ったので私も帰ることにした。
「あいつにも彼氏できるのかぁ、なんか悔しいな」
私は悔しくなった。そして、情けないと思った。
昔からそうだ。
「よしやろう」
マッチングアプリの新規登録をして、好み等を入力して、マッチングを待った。
一時間後
「全くこないなぁ、やっぱり魅力ないのかな」
俺は落胆した。明日、友人に聞いてみよう。
翌朝
「おはよう……」
「おはよう、どうした萎んだ顔して」
昨日のことを説明した。
「バカじゃないの?すぐにくるわけないでしょう」
私は、しょぼくれた。
「見せて」
「は?」
「プロフィール見せて」
私は渋々見せた。
彼女の反応的に微妙だった。
続けてこう言った。
「紹介する欄もうちょっと工夫するといいよ」
と彼女はいった。
言われた通りに書いた。
「これでどう?」
「いいね」
一時間ぐらい話ながら書いた。
「これで、マッチングくるかなぁ」
夜、家にて
「お兄ちゃん、彼女できたの?」
妹から唐突な質問だった。
私は、いないのに言われたから、少し驚いた。
「いないよ、なんで?」
「だって、お母さんが、息子に彼女できたとか喜んでたもん。ね?お兄ちゃん、あの子でしょ?」
「え?」
「あの子!一緒にいつも帰ってくる子」
あいつか、と私は思った。
てか、母は、あったときあるのか?
私一回も教えてない。てかあいつに家、教えてない。
「電話してみるか」
私は廊下にでて、かけた。
「もしもし?こちら◯◯ーク」
「普通に言え馬鹿……何のよう?」
「いやね、親がお前に会ったときあるとか言ってて、それも、お前のこと彼女だと勘違いしているのだが、会ったときあるか?」
「いやないよ、勘違いしているじゃないの?」
「そうか、すまん手間をかけた」
「バイバイ」
電話を切った。
いや、誰なのと思った。
「まっいいか、寝るか」
朝
ブッブッと、携帯が鳴った。
「なんだ」
スマホの画面を見て飛び起きた。
(マッチングしました。)
私は跳び跳ねた。
「やったぁ!やったーこれで、念願の彼女持ちだぁ
んで、名前は……」
見覚えが、ある名前だったが別人だろうと思った。
「会う日は来週か」
学校にて
「おはよう!マッチングした?」
「したよしたよ、嬉しいわ、今度デートなのよ」
「そうなんだ!私も今度デート!」
お互い幸せな気分で話した。
授業は後半戦までいき
「そういえばさ、マッチングした相手がさ、お前と同じ名前だったのよね。不思議」
「それは不思議だねぇ、私が好きすぎて、同じ名前の子を呼んでいるじゃないの?」
「そんな馬鹿な」
そんな馬鹿な話をして、放課後になった。
いつも通り、彼女と一緒にカフェ行ったりして帰った。
一週間後、デートの時
「一時間前についてしまった。ワクワクするなぁ」
心臓がバクバクしながら、一時間待った
そして、私は信じられない光景を目にした。
一時間待った相手が、あの彼女なのだ。
私は、困惑した。いつもの通り悪ふざけで、来たのかと思った。
「なんでいるんだよ」
と怒った口調で言った。そしたら
「なんで、愛しの彼女が来ちゃいけないの?」
と、圧をかけてきた。
「悪い冗談だろ。お前が?」
冗談じゃない顔だった、
「こっちにこい」
裏道に連れ込まれた。
そして、壁ドンされた。
私は震え上がった。
「かわいいねぇその顔、食っちゃいたい。
なんでそんなかわいいの君は、あは、いつもの君が君らしくないねぇ」
私は怯えながら言った。
「なんで、私のIDを知ってるの?あっ」
私は、気づいた。とんでもないことに、
あの時、プロフィール見せてと言ったときだ
「気づいたね。私言ったでしょ?もう少しで彼氏ができるて」
私は、もう怯えるしかなかった。
「さぁ、もっともっともっともっともっともっともっともっとも見せて、その怯えた顔を、あははははは」
私は、彼女の彼氏となった。
END
あとがき
この作品を書いた理由は、単純にマッチングアプリを始めたから、これを題材にしようと思って書きました。
マッチングアプリ 駄馬 @kebitann23
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