第3話 時の勇者たち
空気が凍りつく中、赤髪のヴァンロードが手榴弾を投げた。ミヤビはその危険を直感で察知し、青年の腕を引っ張って近くの雑居ビルの中に身を潜ませた。大きな爆発音と共に煙と炎が舞い上がり、路地は一時的な地獄絵図と化した。ヴァンロードたちは冷酷に彼らを追撃し、無慈悲にも次々と弾を発射してきた。
ミヤビと青年の頭上から、手榴弾の衝撃により雑居ビルの天井から瓦礫が降り注いだ。しかし、ミヤビは瞬時に手持ちのアンブレラをドームへと変形させて、二人をすっぽりと覆い隠し、ピンチを脱した。
幸いにも、雑居ビルの入り口付近が瓦礫の山と化し、ヴァンロードからの追跡を一時的に中断させることができた。時間稼ぎをしている間、ミヤビは青年を伴って階段で駆け上がった。その途中、ミヤビは深呼吸をし、瞬時に考えを巡らせた。彼女の目が階段の踊り場に設置されていたアンティーク調の古時計に留まった。
でいた。
まるで時の流れを見守る沈黙の番人のように、静かに
突然、ミヤビたちのいる雑居ビルから
「自己紹介がまだだったね。私はミヤビ。君の名は?」とミヤビが尋ねた。
青年は一瞬戸惑ったが、すぐに答えた。
「理人。…君を守るためにここにいる。」
ミヤビは微笑みながら言った。
「じゃあ理人、僕をヴァンロードの攻撃から庇ってくれたお礼に、君には特別にショータイムを魅せてあげるよ。」
二人は屋上への扉を開けると、
ミヤビはアンブレラの取手につけていた緋色の珠を取り出し、その
理人は驚きの声を上げた。
「これは... まるでテクノロジーの奇跡だ。」
ミヤビは片手杖を手に取り、理人に両手杖を手渡しながら言った。
「君はこの
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