第10話 卒業、それぞれの道へ

今日は桜さんとデートの日。


前回不意打ちで、キスをされたので今日は、こっちからキスをお返しするぞ。

でも、プランは考えてない。


そして、集合したので映画館へ向かった。


映画まで時間があるので、お昼食べてから行こうと話していたので、近くのファミレスに入った。

チケットはあらかじめ予約している。


映画館は目の前だから、ここのファミレスは利用しやすい。


僕は、ハンバーグ定食を頼んだ。

桜さんは、オムライスを頼んでいた。


とっても美味しかった。


食事も済ませて良い時間だったので、映画館へ向かった。

今回見る映画は、恋愛映画だ。


感動するシーンもあったり、キスシーンもあったりと、自分達に置き換えて感情移入してしまった。

いつまでも、桜さんと一緒にいたいな。


映画が終わり、カラオケへと向かった。


桜さんは、ほぼカラオケに行ったことがない、と話していたのでせっかくなら一緒にどうかなと、誘ってみた。


普段からJ-POPやボカロ、アニソンを聞くことがないから、知ってる曲が少ないらしい。

だから、人と行ってもあんまり歌えないので、断っているらしい。


たまたま桜さんも知ってる曲があったので、一緒に歌うことにした。


だいぶ歌ったので、ちょっと休憩ということで、ジュースをおかわりに向かった。


帰ってから、雑談して過ごしていた。


桜さん。

呼びかけて、肩を掴んだ。


そして、キスをした。


誰かに見られてたらどうしようかと思ったが、そんなことを気にする余裕はなかった。


突然のキスだったが、桜さんもふふっと笑っていた。

二人とも顔が真っ赤だっただろう。


その後も、雑談してカラオケを後にした。


帰り際本屋さんに寄った。

桜さんは、漫画を買っていたが、前に見たものと違う漫画だった。

漫画にハマってるの?と聞いた。


同じ作者の方が、新作を書いてるので、そちらを読んでみたくて。


また読み終わったら感想おしえてよ。


そうして帰路についた。


修学旅行が終わってから、一気に受験モードへと変わっていった。

塾に通う人、就活を考え始める人、いろいろいた。


進学組は、夏にオープンキャンパスへ行く人もいた。


桜さんと祐介は、進学のため勉強が忙しそうだ。


るりさんと拓也も、先生に話を聞いたりして、就職先を探していた。


僕は、結局進学にすると決めたが、どこへ行くかは決まってなかった。

そして、僕だけが置いてきぼりの状態になった。


夏が過ぎ、秋頃になると本格的に、勉強漬けの日々が訪れた。

桜さんと遊ぶ頻度も減っていた。

その代わりにRainで通話はしていた。


みんな別々の進路だから、遊ぶ頻度も下がっていくんだろうな。

ふとそんなことを思った。


たまたま図書館へ寄った時、好きなゲームの雑誌記事があった。

これを見た時思った、僕も雑誌記者になりたいと。


それから、先生に相談し進路が決まった。


桜さんたちにも伝えた。

これで全員の進路が決まった。


こうして、僕も勉強漬けの生活が始まった。


息抜きにみんなで集まって遊んだりした。

カラオケ、アミューズメントパークなど、いろんなところへ行った。


月日が流れ、冬到来。


みんな内定をもらうことが出来ていた。


受験勉強から開放されて、高校最後の思い出づくりのため、日帰りでプチ旅行も行った。

高校生だから、あんまり遠くは行けなかった。


冬休みが終わったら、自由登校もやってくるので本格的に、先生に会う時間や友達と遊ぶタイミングも少なくなっていきます。


3月9日卒業式。


制服を着る最後の日。

卒業証書をもらい、先生にも挨拶した。

正直涙がちょっと出た。


るりさんが、最後だからみんなでカラオケ行こうぜと、提案した。


高校生最後の日、カラオケを全力で楽しんだ。

この時桜さんと祐介は、県外に進学すると話ていた。


事前に桜さんと電話したとき、東京へ行くと聞いていた。


るりさんは、大阪へ行くらしい。

拓也は、新潟。

祐介は、京都。


僕は、地元進学だ。


みんな別々のところへ行くんだな。


カラオケ帰りに桜さんにRainで呼ばれた。

場所は思い出の公園へ来て、とのことだった。


なぜ1度分かれたんだろう。

不思議に思ったが、言われた通り公園へ向かった。


そして、公園へついたら桜さんが見えたから、近づいた。


どうしたの?

桜さんはなにか言いづらそうだった。


あのね。


うん。


私達、別れよう。


それは突然だった。

僕の頭は、ハンマーで叩かれたかのように怯んでいた。


え?どうして?なにか嫌なことあった?


違うの、光司くんは何も悪くないの。

私は東京へ行く話はしたよね。


うん。


今回親の転勤も重なって、一緒に東京へ行くことになったんだ。

それと、東京と岡山で遠距離恋愛は耐えられない。

会えない分辛いと思ったの。


だから、別れようと伝えました。


確かに、お互い学生ですぐに会いに行ける場所じゃない。

僕も遠距離でも絶対耐えられるとは言い切れない。


わかった。

なら、僕が就職して東京へ行ったら、また付き合ってくれますか?


桜さんは驚いた表情をしていた。

でも、すぐに「はい」と答えてくれた。


僕も、桜さんもそこで、泣き出してしまった。


別れは辛いけど、それもまた運命だと思った。


それから、みんなそれぞれ新たな生活が始まった。

専門学校で学び始めた。

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