第9話 修学旅行
みんなが岡山駅に集合していた。
わくわくする気持ちでいっぱいだ。
みんな雑談に花を咲かせていた。
僕もこの日を楽しみにしていた一人なので、近くいた拓也と話をしていた。
先生が、話し始めたのでみんな静かになった。
これから、新幹線に乗って移動する。
班長は自分達の班の点呼を取って報告するように。
そして、全員が揃っていることが確認出来次第、移動して新幹線に乗っていく。
時間が限られているから、みんな速やかに確認し移動できるようにしろよ。
班の点呼をるりさんが取っていた、みんなしっかりいたから、特に手こずることもなかった。
前日から楽しみで、寝坊する人もいると思ったが、流石にいなかった。
楽しみでなかなか寝付けないのは僕だ。
そして、新幹線に乗り込んでいく。
班ごとに席が決まっており、僕は桜さんと二人の席になっている。
これは、るりさんが独断と偏見で決めたらしい。
嬉しいような恥ずかしいような気持ちだ。
るりさんと、拓也と祐介は三人席でワイワイ話している。
通路を挟んでいるから、あんまり三人席側と話すことが難しい。
この車両は貸し切り状態だから、多少騒ぐのは許されるだろうが、マナーはやっぱり守らないといけない。
僕は、桜さんと話していた。
僕は、今日が楽しみすぎてなかなか寝付けなかったんだ。
そんな話をしていた。
桜さんも昨日から楽しみにしていたらしい。
お土産は何を頼まれたのか、お小遣いはいくら持ってきたのか、行く先のことについてなど、話していたら先生が話し始めた。
そろそろ京都駅につくから、降りる準備をしておけよとのことだった。
一時間ちょっとくらいでつくから、あっという間だ。
京都駅に到着した。
改札を抜けると、京都タワーがお出迎えしてくれた。
京都駅と京都タワーはめっちゃ近い。
でも、実際行くとなると遠い。
ここからは、昼ご飯を食べてからホテルへ移動、そして各自班行動が始まる。
僕たちは、バスに乗って清水寺へと向かった。
到着してからの第一声は、「でけー」でした。
修学旅行シーズンとか、関係なしにここは観光客とかで、賑わっているんだろう。
ついてから中にはいるまで、どこ行っても人が多かった。
はぐれないように、みんなで集まって行動した。
とりあえず、中の様子と景色を写真に収めて、離れた。
みんなメモを取ったり、写真を撮ったりして、レポートの準備をしていた。
一応勉強のために来ているので、学んだことをまとめる必要がある。
清水寺に行ったあとは、近くを探索してからホテルへと戻りました。
夜ご飯は、ホテルでバイキングでした。
お肉やお寿司があり、非常に豪華なバイキングでした。
みんな、それぞれ好きなものを取り、話しながら食べました。
明日は、ちょっと移動が長いかも知れないから、しっかりやるんでおこう。
温泉に入って、各自部屋で就寝しました。
二日目の朝、ホテルのベットがふかふかで、寝心地最高だった。
みんな起きてきて、朝食を取っていた。
そして、朝食を終えたら、先生の話を聞いて、いざ出発。
二日目は、伏見稲荷大社へ行くことにしていたので、京都駅へ移動してから電車で稲荷駅を経由して、伏見稲荷大社へと向かった。
テレビとかで見たことはあったが、実際に行くとやっぱり鳥居の数は圧巻だった。
るりさんと拓也は、元気にはしゃいでいた。
僕と、桜さんと祐介は、ゆっくりと鳥居を写真に収めながら、進んでいた。
途中にある狛犬?狐?に挨拶して、鳥居の道をくぐり抜けた。
桜さんと祐介は、しんどそうに歩いていた。
平坦とはいえ、ずっと歩いているから疲れた。
ある程度歩いたら、休憩所があったので、そこでゆっくりしてから、また移動した。
くたくたになりながら、ホテルへ行きました。
昨日とは違うメニューのバイキングで、疲れも吹っ飛んでしまった。
今日は、夕食後に桜さんと少し話をした。
お風呂上がりで、いい匂いがしていた。
ちょっと気持ち悪いなと思ったが、気にしないことにした。
部屋はるりさんと、ほか三人の五人部屋で教室で話したこと無い、メンバーだったけどるりさんの友達だから、とても楽しいと話していた。
さすがるりさん、交友関係広いな。
明日で修学旅行も終わってしまう。
行った先で、ちょいちょいお土産は購入していたので、明日行くところでも買って、ミッションコンプリートだ。
桜さんも、親に頼まれたものをメモして、買っていた。
桜さん、個人的に買ったんだけど、これ受け取って。
なんですか?
お守りだった。
ちょうどお土産屋にあったから、お揃いで買ってしまった。
これ、僕も買ったんだけど、おそろいにしたいなって思って、よかったら貰ってくれないかな。
ありがとうございます。
そう言って、受け取ってくれた。
お互いにカバンにでもつけようと話した。
そろそろ戻ろうかと言って、立とうとしたとき、桜さんが袖を引っ張ってきて、キスをした。
僕は驚いて硬直してしまった。
桜さんは、すぐに離れてお返しです、とだけ言ってそそくさと部屋へ行ってしまった。
僕は、しばらく放心状態になっていた。
え?何が起こった?
よくわからない状態のまま部屋へ戻り寝た。
修学旅行三日目。
この日は生憎雨だった。
最終日は、渉成園へ行った。
みんなでプランを考えていた時、調べたら東本願寺飛地境内地庭園と書いてあったので、あんまりわからないからこそ、実際に見て調べるのがいいと思い、プランに組み込んだ。
雨なので、水回りには気をつけながら見て回った。
最初に地図を見た時、広いから休憩も挟みながら行こうと話した。
建物もたくさんあり、見ていて飽きなかった。
生憎の雨ではありましたが、しっかり楽しむことが出来ました。
そして、また京都駅へ集合して点呼をとり、新幹線に乗り込んだ。
みんな怪我もなく無事に帰ることができた。
二日目のキスのことを思い出して、また悶絶していた。
桜さんへ電話をかけた。
おつかれさま。
いま大丈夫ですか?
おつかれさま。
大丈夫ですよ。
修学旅行楽しかったね。
とりあえず、最初は返事しやすい会話からにした。
お土産を上げたときの反応や、お土産話をしたなど他愛もない話をして、いよいよ本題に入ろることにした。
あのさ、桜さん。
はい?
二日目のことなんだけど。
そう言ったらすぐに、桜さんは慌てだした。
あ、あの、あれは、付き合ってる人は、キスをするのが当たり前だと、るりさんたちに教えてもらってて。
それと、付き合ってからの感謝も兼ねて、考えた結果なんです。
笑ってしまった。
いや、別に気にしてるわけじゃないんだけど、桜さんからなのがびっくりで、気になったんですよ。
次は、いつデート行きますか?
僕は、すかさず聞いた。
今週なら、いつでも空いてます。
なら、日曜日に映画へ行かない?
はい。大丈夫ですよ。
じゃあ決まりで、そろそろ疲れたから、寝ますか。
そうですね。
おやすみ。
おやすみなさい。
そして、二泊三日の修学旅行が幕を閉じた。
デート楽しみですね。
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