第5話 1年生から2年生へ
学校生活にも慣れてきて、周りにはカップルが出来始めていた。
夏休みバフというやつだろうか。
僕らの中では、そんな雰囲気になっているやつはいなかった。
僕自身も、まだ恋愛のことなんて考えもしなかった。
学校って勉強も大事だけど、友達との遊びとかも大事だと思う。
この時間は1度しか無いから、たくさん思い出を作っておこう。
もう秋が過ぎ、またガッツリ寒くなってきた。
もう1年も経とうとしてるのか。
そんなことをふと思ってしまった。
新しい環境、新しい友達、イベント、1年はあっという間に過ぎ去っていった。
文化祭も終わって、そろそろ学期末テスト。
またテストかよってね。
またいつものメンツで、勉強会をして無事にみんな赤点回避。
もうすぐ冬休み。
今年のクリスマスはどうなるんだろうか?
るりさんは、なんだか忙しそうだな。
いつもイベント事は、るりさんから声がかかるけど、今回はなさそうかな?
桜さんはそうゆうキャラじゃないから、今年もクリスマスは男3人で過ごすことになりそうだ。
今日は、拓也と祐介と帰る。
二人もクリスマスは特に用事が無いって話だったから、男3人で遊ぼうぜってことになった。
少し前まで、春が来て高校生活が始まった、みたいな気持ちだったのに、いまでは桜さんとるりさんという、新しい友達も出来て遊ぶ人が増えた。
12月24日は、光司の家でクリスマスパーティってことに決まった。
それぞれプレゼントと料理は用意しようって決めた。
家に帰ってお母さんに、クリスマスのことを伝えた。
当日は、ちょっとうるさくなるかもだけど、多めに見てねって。
クリスマスを楽しみにしながら、休みまでの学校生活を送った。
今日は、クリスマス。
授業が終わってから、僕は一旦料理を買うのと、ちょうど消しゴムがなくなったので、文房具やへ寄ることにした。
そこで、桜さんに出会った。
こんにちは、桜さんもなにか買いに来たの?
こんにちは、私は漫画の新刊を買いに来たの。
え?桜さんも漫画読むんだ。
失礼だけど、つい口をついて出てしまった。
私は、あんまり漫画って読まないんだけど、これだけは読んでます。
そう言って、漫画を見してくれた。
そこには、少女漫画があった。
これだけは、お母さんが読んでた漫画で、私も好きなの。
へぇ、少女漫画か。
僕は、少女漫画だけは見たことがなかった。
光司さんも、少女漫画読みますか?
いや、読んだこと無いんだよね。
私が読んでるものでよかったら、読んでみますか?
へ?
突然のことで、変な声が出た。
いいんですか?
はい。
でも、どこで渡してもらったらいいんだ。
いま時間ありますか?
集合時間までは、まだ時間があったので、うん大丈夫ですよと返事した。
急いで消しゴムを買ってきた。
桜さんは、休みの日何してるんですか?
私は、基本読書かテレビを見てますね。
しっかり宿題は終わらせたあとですけど。
光司さんは?
僕は、ゲームしてることが多いですね。
特に、育成ゲームが好きで、自分で育てたモンスターで戦うんですよ。
そんな他愛もない話をしていたら、いつの間にか桜さんの家に着いていた。
まさか桜さんの部屋に入れる日が来るとは思ってなかった。
めっちゃ女子の部屋って感じがした。
特に変な行動したら、嫌われてしまうかも知れないから、大人しくしていた。
これ、漫画です。
あ、ありがとう。
じゃあこれで、御暇します。
ちょっと待って。
桜さんが呼び止めてきた。
これ、あげます。
それは、シャープペンシルだった。
え?どうして?
迷惑でしたか。
いやいやいや、迷惑とかじゃなくて、どうしてプレゼントされたのかなって。
高校入ってから、心細かった私に声をかけてくれて、るりさんや拓也さん、祐介さんとたくさん友達を作ってくれたので、私も高校が楽しくなったので、感謝の気持ちです。
こちらこそ、楽しい時間をありがとうって気持ちだった。
しっかり、「こちらこそありがとう」としっかり伝えた。
あ、でも僕プレゼント用意してない。
明日の昼どこか一緒に遊びに行きませんか?
はい。明日なら時間あります。
なら、13時に駅前集合で。
わかりました。
そうして、まさかのデートの予定を取り付けることに成功した。
あ、急いで帰らないと間に合わない!
料理を買って急いで帰った。
そして、拓也と祐介との3人でクリスマスを楽しんだ。
お互いにくだらないプレゼントで、爆笑しながらどんちゃん騒ぎして、良い時間でお開きにした。
12月25日、桜さんとのデート。
勝手にデートってことにしてる。
私服は、夏休みのときに見ているけど、冬服は初めて見る。
お互いに挨拶して、ショッピングモールへ向かった。
特に買うものは考えてなかったから、桜さんへ直接聞いてみることにした。
桜さんは、いまなにか欲しいものありますか?
特に無いです。
会話終了!
まぁ急に言われても困るよね。
はい。でも、お返しは何でもいいですよ。
光司さんが選んでくれたものなら、なんでも嬉しいので気にせず選んでください。
僕からのプレゼントなら、嬉しいって言ってもらえるの、こっちも嬉しいな。
そんなことを思ったが、すぐに頭を切り替えた。
普段から使えるものがいいよな。
そうだ、読書が好きって話だったから、栞を上げることにしよう。
そうと決まったら、文房具店へ直行だ。
桜さんと話しながらお店を回った。
そして、無事に買い物も終わり、プレゼントも渡せた。
ありがとうございます。
今日から使わせてもらいます。
初めて女子にプレゼントを送ったので、ちょっと緊張したけど、相手が喜んでくれてよかった。
桜さんを家まで送ってから帰宅した。
そうして、冬休み初日から楽しい日だった。
翌日、るりさんが作ったグループRainが鳴った。
初詣行く人募集。
みんなOKの返事だった。
久しぶりにるりさんに会うな、なんて思っていた。
初詣当日、甘酒を配っていたり、おみくじだったりと初詣らしい場所になっていた。
何を言ってるかわからないと思うが、初詣にくる事自体は初めてなんだ。
みんな集合して、おみくじを引いた。
僕と桜さんは吉で、祐介とるりさんが大吉、拓也は凶だった。
今年はなにか起こるのかも知れない。
拓也もなんで俺だけ!?って言いながらおみくじをくくりつけていた。
いい新年を迎えられたのかな?
お参りが終わって、家に帰ってから正月番組をみて、勉強してゆっくりした。
すぐに学校も始まるだろう。
1年生もそろそろ終わります。
これからは、2年生になり1年生との関わりも増えていくことでしょう。
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