第3話 恋愛初心者

高校生活始まってすぐに、新しい友だちが出来た。

名前は、桜さん。


まさかあの時出会った女の子が、同じ高校でしかも席が隣って、どんな偶然だよ。


拓也と祐介が、別クラスになった時は寂しかったけど、新たな出会いがあってよかった。

結果オーライ!!


今日から本格的に授業が始まっていく。


高校の授業しっかりついていけるかな。

不安もありましたが、いざ始まったら先生の教えがうまくて、理解することが出来ました。


それでも、サボっていると置いていかれそうなので、しっかり復習もすると誓った。


お昼休憩、高校生にもなると学校給食は無く、お弁当やコンビニで買ってきたご飯を用意する必要があります。


僕は、親がしっかり作ってくれていたので、ありがたくいただきました。


桜さんも一人でいたので、一緒にお昼はどうかと、誘ってみました。

その時、拓也と祐介も来たので、4人でどうかなって話をしました。


桜さんも快くOKしてくれました。


みんなで食べるご飯はやっぱり美味しいな。


昼食も済ませて、教室に戻ると同じクラスの女子が、話しかけてきました。


はじめまして、もうそんなに仲良くなるなんて、どんなテクニックを使ったの?


桜さんへ突然そんな質問をぶつけたので、びっくりしたけど僕が先に答えました。

それは、春休みにたまたま会ったから、あのときのことも聞きたかったから、僕から話しかけたんだよ。


別に桜さんから話しかけてきたんじゃないよ。


女子は「ふーん」と言って、一歩下がりました。


ごめんね。

私は、同じ中学の友達がいないから、桜さんみたいに根暗っぽい人が、光司くんといるのにびっくりしちゃて。


あ、私の名前は「るり」よろしくね。


それじゃあ、またね。


めっちゃ失礼なやつだな!!って心の中で叫びました。


桜さん、大丈夫?

桜さんもびっくりしてはいましたが、「はい」と言ってくれました。


私って根暗に見えますか?


え?

うーん、おしとやかかな?


おしとやかですか。

ありがとうございます。


そうゆう話をしてお昼休みが終わったので、各々席につきました。


そして、1日の授業も終わり下校時刻になる。


桜さんは、そそくさと教室をあとにしました。


さて、僕も帰るかなと思い席を立つと、るりさんが話しかけてきました。


光司くんこれから帰るの?


え?そうだけど、なんの用ですか?


いやいや、お昼のことはごめんって。

明日、桜さんにもしっかり謝るから許してよ。


いや、僕は怒ってないからいいけど。


それより、僕のこと知ってるの?

それとも、教室の席順で名前見たの?


私は、光司くんのことを中学の頃から知ってるからね。


え?


だから、一方的にだけど初めましてじゃないんだよね。

その反応は、光司くんは私のこと、知らなかったみたいだね。


同じクラスだったらわかるけど、他のクラスだと本当に知ってる人はいない。


えっとごめん。

るりさんのことは覚えてないや。


正直でよろしい。

でも、同じ委員だったのに忘れられてるの悲しいよ。


同じ委員???

僕は、中学の頃は図書委員だった。


図書委員のるりさん。

でも、るりさんって眼鏡かけてなかった?


そうだよ。

でも、高校デビューってやつをやりたくて、変わってみたんだ。


髪型も違っているから全然気づかなかった。


ごめん。


いいよいいよ。

でも、これで私のことを思い出してもらえたわけだ。


一緒に帰ろうよ。


そう言われても、女子と一緒に帰ってるの見られたら、変な噂されそうだしな。


ちょっと考えさせて。


困った。どうしよう。

まぁ友達って話をしたらいいか。


OK、話したいこともあるし、帰ろう。


やった!!


教室を出た時、拓也と祐介もちょうど合流した。


拓也が「光司がまた新しい女子と一緒にいるぞ」と言ってきた。

祐介もびっくりした様子だった。


でも、祐介はすぐに気づいた。

あれ?るりさん?


拓也と僕はびっくりした。


は?

知り合い?


祐介くん、久しぶりだね。

でも、よく私がわかったね。

結構変わってると思うんだけど。


いや、声までは変わってないからね。

まぁ立ち居振る舞いは変わってたから、最初はわからなかったけど。


この高校来てたんだね。


私も祐介くんがいるのはびっくりした。

私の友達みんな、この高校を受験してないから、友達いないんだ。


でも、光司くんが同じクラスでよかった。

知ってる人いるってなったよね。


それはよかったね。


みんな帰るところなの?


そうだね。


なら、みんなで帰ろうよ。

全員「OK」


ファミレス寄る?

唐突にるりが提案した。


特に用事ないから、いいよと全員が答えたので、近くのファミレスに行った。


ファミレスでご飯を食べ、中学の頃の話で盛り上がり楽しい時間は、あっという間に過ぎていった。

良い時間になったので、ファミレスを出て解散という流れになった。


たまたま、るりさんと同じ帰り道だったので、家まで送ることにした。


拓也と祐介は方向が違うので、ここで分かれた。


懐かしい話をした。


そして、るりさんもいい人なのがわかったから、明日には桜さんに謝ってくれると信じた。


学校1日目から、いろんなことがあったな。

明日は、特に変なことが起きませんように。


そう願いながら眠りについた。

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