第7話 芽吹き

日差しが柔らかみを帯びて

風が優しくなってきた

樹々の先には小さく輝く光の粒

朝日に映ってキラキラしている

枝の先から小さな若葉たち

紅葉の紅い若葉

紫陽花の花芽の小さな膨らみ

枯れ枝だったクレマチスが弦を伸ばし

零れた種たちが我も我もと背伸びして

待ちわびた春に

花も緑も生き生きと呼吸を始める


なんて穏やかな時間


待っていたよ

沢山咲いてね

元気に育ってね

歓びの舞

歓迎の宴

命を繋ぐ自然の摂理


虫たちだってさぞかし嬉しいのだろう


美味しそうと思うのかな?

美しいと思うのかな?

わかってるよ

花たちだってあなたたちを必要としている


でもね

今はこの瞬間の美しさを

一緒に堪能しよう


嬉しい春です

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る