「到着~~」

「めっちゃ疲れた~」

「すっごい田舎……!!」

「華、道案内よろしく」

「うん。 任せて!!」


私は5人に許可を取り、先に祖父母の家に行くことにした。

久々すぎて道を覚えているか不安だったけれども全く変わってない景色だったのでなんとなく覚えていた。


「おじいちゃん、おばあちゃん!! 華だよ!!」


サプライズのつもりでおじいちゃんにもおばあちゃんにも何も言わないできたんだ!!

ビックリするかな~?


「は、華ちゃんかい!?」

「ど、どうしたの?」


うふふ! やっぱりびっくりしている!!

私は得意げに喋ろうとしたが、おじいちゃんは真剣な顔で言った。


「話はゆっくり聞くから、急いで中に入るんだ」

「え? でも友達もいるから……」

か!? 何人いる……」

「5人だけど……」

「「5人……」」

「ど、どうしたの?」

「と、とりあえずお友達も全員家の中に入りなさい!!」


どうしたんだろう……。

私は首を傾げながらも5人を祖父母の家に招き入れた。


そして、おじいちゃんとおばあちゃんは私たちを招き入れた瞬間家のカギをしっかりしめて、窓も全て閉めて、カーテンまでした。


おかしい。


どうしたんだろう……。


私たちはおばあちゃんから冷たい麦茶をもらう。

おじいちゃんは真剣な顔をして言った。


「華ちゃん。 せっかく来てもらってんだけど……帰ってくれ」

「え?」

「そうね、あと1時間後にバスが来るわ。 それまではこの家にいなさい」

「なんで?」

「いいから。 どんな目的があっても華ちゃんは此処にいちゃダメなんだ」


初めておじいちゃんの真剣な顔を見た。

その後も私が何か言おうとしても睨みをきかせられて何も発言できなかった。

しょうがない、ね。

私は5人に向き直る。


「ホントにごめんね。 肝試しはまた今度別の場所でやろ?」

「ま、しょうがないね」

「いつか絶対やろうぜ」


5人のあたたかい言葉に安心して、そのまま適当に1時間潰すことにした。

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ミコトサマ 飛鳥部あかり @asukabe

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