第5話 友達も出来たけど面倒な事もある
俺は、五反田の事は気になっていたが、次の日は、声を掛けられなかったようだ。そして翌日から五連休。
俺と優子はGW五連休最初の日、優子が洋服が欲しいと言っていたので、渋山に行ってウィンドウショッピング兼ねて色々なショップを見て回った。
翌日は映画を見た。これはデパートのある街にある映画館に見に行った。終わったら〇ックで昼食を摂って色々なショップを見た。
次の日は、妹の梨花がいないので、俺の部屋で一日楽しんだ。
四日目は、丁度土曜日。俺が稽古に行く日なので、午後から会って優子の部屋で遊んだ。
最後の日は、デパートのある街で行われているイベントを見に行った。
こんな感じで充実したGWを過ごした俺達は、次の日元気?に登校した。
学校の最寄り駅を二人で降りて学校へ歩いていると後ろから大吾が声を掛けて来た。
「悠斗、渡辺さん、おはよ」
「おはよ、大吾」
「おはようございます。中山君」
「GWはどうだった?」
「ああ、楽しく遊んだよ。大吾は?」
「楽しく家の手伝いした。最後の日だけは、映画見に行ったけどな。一人で」
「中山君も一緒に映画見に行く人見つければいいのに」
「あははっ、一人だと好き勝手に出来るからいいんだよ」
「そんなものなの?」
そんな話をしている内に学校について昇降口で上履きに履き替えて俺と大吾は1Aに入った。
みんな、元気そうな顔をしている。大吾と一緒に席に座ると
「おはよ。柏木」
「おはよ。内山」
内山和人(うちやまかずと)は、俺の斜め前に座っている。
「なあ、GWの時に1Bの渡辺さんと一緒に帰っただろう」
「ああ、家が同じ駅だからな」
「ほんとかよ、羨ましいな。あんな可愛い子と一緒に帰れて」
「まあな。大吾と同じで中学から一緒なんだ」
「ほんとかよ。同中の可愛い女の子。もしかして彼女?」
「想像に任せる」
「はぁ、羨ましい」
そんな事を話しをしていると予鈴が鳴った。
私は、1Bの教室に入ると早速来生さんが声を掛けて来た。
「おはよう、渡辺さん」
「おはよう、来生さん」
「渡辺さん、GWは楽しかった?」
「うん、まあね」
「ねえ、渡辺さんは1Aの柏木君と付き合っているの?」
「えっ、なんで?」
「うん、GWの五連休の最初の日に、二人が仲良く手を繋いで歩いているのを見たって子がいてさ」
「そうかぁ、うん、悠斗とは仲いいよ」
「名前呼び?」
「うん、お互いにね」
「いいなぁ。私も彼氏欲しい」
「来生さんだって可愛いし、直ぐに声掛けられるんじゃない?」
「マジに可愛い渡辺さんに言われてもなぁ」
やはり渡辺さんは、柏木と付き合っているのか。テーマパークで見た時も相当仲いい感じだったからな。でも話位出来ないのかな。
「五反田君、どうしたの渡辺さんばかり見て。彼女気に入ったの?」
「うーん、同じクラスなんだから話位出来ないかなと思ってさ」
「ふーん」
予鈴が鳴った。
「この話後でね」
期待して良いのか?
昼休みになるとさっき俺に声を掛けて来た子が、
「ねえ、五反田君。私が君の希望叶えてくれたら君も私の希望叶えてくれる?」
「…内容に寄るけどな」
「分かった、少し待ってね。時間掛かるかもしれないから」
「分かった」
俺と優子は昼休み、大吾と一緒に学食で定食を食べながら
「悠斗、来週中間考査だね。高校入って初めての考査。GW終わった直ぐ後なんだから、気分が崖から転げ落ちるよ」
「なんだその比喩は?気持ち分かるでもないけど」
「でも渡辺さん、悠斗と一緒に勉強できるからいいじゃないか」
「それはそうなんだけどさ。明日から考査ウィークだから午前中で勉強は終わり。悠斗とずっと居られるから良いかぁ」
「おうおう、全くこの二人は」
私は昼休みも終わり悠斗達と別れて教室に戻ると女子が声を掛けて来た。矢田康子(やだやすこ)さんだ。
「渡辺さん、来週の中間考査終わった日に皆で打ち上げしない。まだみんな自己紹介程度しか知らないじゃない。親睦も兼ねてどうかな?」
うーん、中間考査終わったら悠斗と一杯遊びたいしなぁ。
「ねえ、来生さんもどう?」
「その時にならないと」
「私も。用事出来るかも知れないし」
「分かった。じゃあ当日ね」
当日何とか言いくるめればいい。
授業が終わり、放課後昇降口で悠斗を待っていると男子がチラチラ私を見る。こんな所に立っているから目立つのかな。今度場所変えるか。あっ、悠斗が来た。
「悠斗」
「優子、待ったか?」
「うん、待った。早く帰ろ」
駅まで向かう道で
「悠斗、今日クラスの子から、中間考査が終わった日、親睦兼ねて考査の打ち上げしないかって誘われたんだ。その子が言うには、まだ自己紹介程度だからもっとみんなで仲良くしようって事らしい」
「ふーん。俺のクラスじゃそんな話で無いな」
「やっぱり行くの止そうかな」
「考査終わるの金曜日だからな。やれるって事か」
「それより、明日から考査ウィークでしょ。どっちの部屋で勉強する?」
「優子の部屋のが広い」
「じゃあ、悠斗の部屋」
「なんでそうなる」
次の日から土日を挟んで翌週月曜まで考査範囲を復習した。まだ高校に入って初めての考査だから範囲は狭い。
俺は土曜日午前中、稽古に行って、午後は優子と楽しい事をした。日曜日は勉強したけど。
そして、火曜日から金曜日まで中間考査が有った。金曜日の朝、学校に行く時
「悠斗、今日の考査、二科目だけだから午前中で終わってしまう。声掛けられていた件、どうしようか?」
「それ何時頃終わるのかな。そもそもどこでやるの?」
「聞いてない。じゃあ、それ聞いてから悠斗と相談するね」
「そうするか」
午前中二科目の考査も終わると矢田さんが声を掛けて来た。
「渡辺さん、来生さんどうかな?」
来生さんは私の顔見ると
「行ける。渡辺さんは?」
「矢田さん、それ何処でどの位やるの?」
「そっか、伝えて無かったね。駅前のカラオケ。知っているでしょ。あそこでお昼兼ねてやろうと思う。やっても二時間位かな」
「分かった、ちょっと待って」
私は直ぐに1Aの教室に行って、悠斗に声を掛けた。
「駅前のカラオケでお昼兼ねて二時間位だって」
「じゃあ、遅くとも午後三時には家に着くな。それからでも遊べるし。行って来たら。終わったら連絡して。改札で待っているから」
「うん」
私は悠斗と話をしてから2Bに戻り矢田さんに参加する事を言った。
―――――
次回をお楽しみに。
面白そうとか、次も読みたいなと思いましたら、ぜひご評価頂けると投稿意欲が沸きます。
感想や、誤字脱字のご指摘待っています。
宜しくお願いします。
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