第18話

アビスのダンジョンを充実させる為に、魔力を消費してダンジョンポイントを稼ぎに闘技場にやってきた咲夜達。闘技場内へと移動し、アビスに的の準備をお願いするのだった。


「的を準備したから、好きに魔法を放って欲しいのじゃ」


「了〜解、んじゃあ、みんな全力で魔法放ってみる?」


「あっ、全力はやめて欲しいのじゃ…闘技場ごと破壊されそうじゃし」


「あ〜うん、そうだね、んじゃ適当に魔力を消費するようにしようか?」


ス「そうしますね」


「んじゃまずは、火水土風雷氷光闇無の弾丸乱れ打ち!」


咲夜の背後に各属性の魔法陣が現れ、無数の属性弾が的へ向かって放たれるのだった。


「ほぉ〜主は出鱈目じゃな…初級魔法なのに威力がおかしいのじゃ…しかもあの物量はヤヴァイのじゃ…」


セ「さすが主様です。それでは某も…風刃乱舞!」


セツナが刀を振るたびに風の刃が的へと飛んでいくのであった。


「ワフっ、ワォォォォォォォン」


シロが吠えると氷の礫が的へと降り注ぐのであった。


「にゃにゃ、にゃん」


クロは複数の闇の針を作り出し的へと打ち出すのだった。


カ「みなさん張り切ってますわね。それでは私は、紅蓮乱舞!」


カーミラは紅蓮の炎を呼び出し、的へ向かって舞うように乱れ打つのだった。


「ピィ、ピィィィ〜」


アスラは水の玉や刃を放ち続け、


リ「それじゃあ〜、わたしはぁ〜、迅雷風烈」


リリスは激しい雷を伴う、猛烈な竜巻を的へと飛ばし、


シ「みんな派手…」


シルクは糸へと魔力を流しながら的を切り刻み、ラビは影を伸ばして的を縛りつけ、グリは竜巻の中に風の刃を混ぜて放ち、レイは上空から的へ向けて雷の雨を降らすのだった。


ス「皆さん張り切ってますね、それでは私も、獄炎」


スケさんが呼び出した黒い焔は、的を燃やし尽くしても消えず残るのだった。


「う〜む、戦わなくて正解じゃったな…DPの増え方が異常じゃのぅ」


アビスは咲夜達と戦わず、従魔になったことにホッと安堵しながら、咲夜達がまだ本気ではないことに戦慄を覚えていた。


美「良かったですねアビスさん、咲夜さん達と戦っていたら…」


「そうじゃの…我では主達には勝てないじゃろうなぁ…」


「ふぅ…こんなもんでいいかな?DPはまだ足りないかな?」


「十分じゃよ主」


「そっか…それじゃあ、みんな終わろうか?お昼を食べてなかったし」


咲夜はみんなに終わりを告げ、昼食を食べる為に家へと戻るのだった。


「夜はBBQにするからお昼はあっさり系にしようか?」


美「夜はお肉がメインになるでしょうから、お昼は野菜中心が良いですかね?」


「まぁ手っ取り早い野菜炒めかなぁ〜」


咲夜は呟きながら、キャベツ、にんじん、玉ねぎ、もやしに豚こまを用意して下準備をしていくのだった。


「さてお昼は白ご飯に豆腐の味噌汁、塩胡椒とコンソメで味付けしたあっさり野菜炒めに漬物と山東菜のおひたしで完成っと」


「パパ〜美味しそうだよ♪」


「ありがとうね、それじゃ食べようか?いただきます」


皆「いただきます」


「野菜炒めがシンプルであっさりなのに、あと引く味でお箸が止まらない♪ご飯が進むね♪山東菜のお浸しはシャキシャキしていて歯応えが良いね♪美味しいよパパ♪」


「口にあって良かったよ」


サクラが嬉しそうに食レポをする中、他のみんなは美味しいと表情で表し箸を進めていき、おかわりをねだるのだった。


「みんなよく食べたね」


カ「少し食べ過ぎてしまいましたわ」


セ「そうですね、気づいたら食べ過ぎていました」


ス「主様の作る食事はいつも美味しいですからね」


「皆はダンジョンでいつもこのような料理を食べていたのじゃろ?羨ましいのぅ」


「アビスもこれからは一緒に食べられるんだから文句は言わないの」


「まぁそうじゃの、本当に主の従魔になって良かったわい」


咲夜達は食後のひと時を過ごしながら、午後の予定である畑作りについて話すのだった。


「とりあえずは畑の準備をしないとだけど…最初はそこまで広くしないでも良いかな?」


リ「そうなんですかぁ?魔法を使えば広い範囲で畑を作れそうですが〜?」


ス「そうですね、スケルトンを呼び出せば管理もできると思いますよ?」


「ん〜素人だからね…失敗したらと思うと」


「大丈夫ですよパパ?豊穣の力は伊達ではないんです♪季節関係なしに短い時間で育ちますよ?」


「マジか…じゃあ米も欲しいし、田んぼも作りたいね」


美「良いと思いますよ?作りすぎても保管できますし、試してみても良いかと」


「そうだね、それじゃあ田んぼと畑を作ってみようか」


咲夜達は家から町の反対側へ移動し、畑と田んぼを魔法を利用して耕していくのだった。


「ん〜魔法があって良かったね…魔法なしじゃ大変だよねこれ」


美「まぁ農地の準備だけでも手間がかかりますし、育てるのも手間暇かかりますからね…」


「はぁ…農家の皆さんには感謝だね…」


農家の皆さんに感謝しながら、畑部分の岩や土を粉砕して、土がフカフカになるように攪拌し畝を作るのであった。


「さて下準備はこれくらいにして、あとは種を準備したら植えるだけだね」


美「そうですね、皆さんの欲しいものを聞いて準備しますよ。」


「よろしくね。じゃあ結構良い時間だし、BBQの準備に入りますかね」


咲夜達はクリーンをかけ身綺麗にした後家へと戻るのだった。


ーーーーーーあとがきーーーーーー


お読みいただきありがとうございます。


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これからもお読みいただけるように頑張ります。

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