第17話
2階層へとやってきた咲夜達の前に広がるのは、まばらにある森と草原だった。
「おぉ〜これはのどかだね」
「まぁ鳥類が過ごす場所じゃしのぅ」
「あの空を飛んでるでかい鳥がジャイアントバードなのかな?」
「そうじゃよ。昨日食べた鶏肉より歯応えはあるのじゃがな、美味いのじゃよ」
「それは楽しみだね、他の魔物も美味いんだろ?」
「もちろんじゃよ、特にコカトリスは卵も絶品じゃ」
「良いね〜探しがいがありそうだ、クックやアーミーの卵はどうなんだ?」
「いやぁ〜…小さすぎて探すのが大変での?食べたことはないんじゃよ…
ジャイアントバードの卵は悪くないんじゃが、コカトリスの卵が美味しすぎての…」
「まぁ色々試したいし、集めれるだけ集めてみようか」
「そうじゃな、まずは探してみらんとじゃな」
「それじゃあ、みんなで手分けして探そうか、皆収納バック持ってるし大丈夫だよね?」
皆「大丈夫です」
「んじゃあ、素材集め始め〜」
皆「お〜」
咲夜達はバラけながら、食材を求めて魔物達を蹂躙して回っていたが、魔物がいなくなったため集合していた。
「ふむ…魔物がいなくなったね…」
「狩りすぎたようじゃな…まぁ時間が経てばまた湧くじゃろうて」
「ん〜ドロップが食材以外もあるから、手当たり次第狩ったけど…そこそこ集まったのかな?」
美「十分過ぎるかと、時間停止のアイテムボックスがなければ廃棄になるところですよ?」
「あはは…ごめんごめん…つい夢中になっちゃって」
「我としては魔力を消費してくれて助かるがの」
「まぁ、色々作ってみたいから多い分には良いよね?」
美「アイテムボックスのおかげで保存できますから問題ないですけど…」
「じゃあ次、3階層に行こうよ!奥に魔法陣があったよ」
「そうじゃの、湧くのに時間かかりそうじゃしの」
咲夜は気まずそうに3階層への魔法陣へと進み、皆が居ることを確認し魔法陣を発動させるのだった。
3階層は森と草原に沼地が増えた場所だった。
「沼地が増えたんだね、足場が悪そうだから気をつけないとね」
リ「汚れるのは嫌ですからねぇ〜」
ス「まぁ、沼地を避ければ良いだけでしょう」
カ「そうですわね、沼地は広くないようですし、避ければ問題ないでしょう」
セ「そうですね、無理に沼地に入る必要はないですね」
美「それではまたみんなでバラけて、素材集め致しますか?」
「うん、そうしようか」
咲夜達は2階層同様にバラけて、魔物達を蹂躙していくのだった。そして、また魔物が湧かなくなったので、4階層への魔法陣へと集合する咲夜達であった。
「色んなオーク肉と猪の肉が集まったねぇ〜」
「パパ、美味しそうなお肉がいっぱいだよ♪」
「ワフッワフッワフゥ〜」
「おぉシロも嬉しそうだな〜ヨシヨシ」
「クゥンクゥン」
美「咲夜さん、シロを撫で回すのは良いですが短めにしてくださいね」
「あっはい…了解です」
「これまたたくさん集まったことじゃし、4階層へ行くとするかの?」
「そうしようか」
咲夜達は4階層へと転移するとそこは草原だけの場所であった。
「おぉ〜あたり一面の草原ってのも良い眺めだね〜」
美「そうですね、ミノタウルスが居なければ、さらにのどかで良い眺めなんですが」
「まぁ、ブル系は見た目は牛だから草原に似合うもんね…大きいけど…ミノタウルスは二足歩行でムキムキだからね…違和感があるよね」
シ「ご主人様…ここもバラけて狩る…?」
「その方が手っ取り早いからね、んじゃみんなまたよろしくね〜」
再度、咲夜達はバラけながら魔物達を蹂躙していくのだった。そして魔物が湧かなくなった頃、5階層への魔法陣へと集合するのだった。
「牛肉もいっぱい集まったけど、ミノタウルスのお肉は予想外にサシが入って柔らかそうだったのがびっくりだよ」
「まぁ、見た目はムキムキで硬そうじゃからのぉ」
セ「切った感触では皮膚は固そうでしたが…中は魔力で硬化しているようでした」
「あっそうなんだ、全身が硬いわけじゃないんだね」
「まぁミノタウルスは見た目と違って美味いからのぅ、確か前の世界では王族や高位の貴族が好んで食べてたはずじゃよ」
「ほぉ〜それは期待できそうだね。それじゃあ、色々とお肉があるから、今夜は庭でBBQにしよっか?」
「パパBBQって何ですか?」
「そっかダンジョンではしなかったからなぁ。
BBQってのは外で炭を使って、お肉や野菜に魚なんかを焼きながら食べるんだよ」
「野営みたいなもんかの?」
「ん〜近いのかなぁ?まぁ野営と違って周りを警戒しなくて良いかな?」
「ふむ…まぁ楽しみじゃな」
「パパ、宴会ですか♪?」
「そうだね…外でする宴会みたいなものかな?」
美「それは楽しそうですね」
「楽しみにしててよ。それじゃ食材集めも終わったし、5階層へ行く?それとも闘技場へ行く?」
「そうじゃの、5階層は分体がいるだけじゃから、闘技場に戻るとするかのぉ」
「分体に挨拶しなくて良いのかな?」
「分体と我は繋がっておるからのぉ、気にせんで大丈夫じゃよ」
「まぁ、アビスがそういうのなら…そんじゃ闘技場へ戻ろうか」
咲夜達は来た道を戻り1階層へ戻っていったが、魔物の再出現はまだのようだった。
「さて闘技場に戻ってきたんだけど、魔力を使って欲しいみたいだし、今日は模擬戦じゃなくて魔法を使いまくるとしようか?」
「そうじゃの、まだまだダンジョンポイントが少ないからのぉ、お願いできるかの?」
咲夜達は闘技場へと戻り、ダンジョンポイントを稼ぐ為に、魔法の訓練を行うことにするのだった。
ーーーーーーあとがきーーーーーー
お読みいただきありがとうございます。
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これからもお読みいただけるように頑張ります。
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