第4話

4話


「うぅん?なんか頭痛い…いつの間にか寝てた?」


『あっ!マスター気がついたんですね〜?』


「あぁサクラか…何があったんだ?」


『マスターは魔力切れを起こして気絶していたんですよ?』


「あぁ〜魔力を使い切るとそうなるのか…迷惑をかけたな…ごめん」


『もぉ〜気を付けて下さいね〜?気絶するなら寝転んでからの方が良いですよ〜?』


(あぁ魔力切れ自体は心配することじゃないのね…)


「次からは気をつけるよ…んでこれが魔力の実なわけだが…何故金色?スキルパネルでは普通にアーモンドと同じような感じだったんだが…形は同じで色だけ違う…」


『元々は金色じゃないんだ〜?鑑定すればなんか分かりますかね〜』


「まぁ鑑定してみるか…」



魔力の実(金)


食べると最大魔力が10倍に増加



「ふむ…最大MP10倍って効果は凄くありがたいが何故そうなったか分からないなぁ…」


実は創造スキルで創られる一部の物にはランクがあり、ランダムでランクが決まるのだが…このおっさんLUKが高い為運良く効果の高い魔力の実が創造されたのである。



「まぁ効果が高いんだし気にしない方向で…いただきます。」


「カリッカリッコリッと普通にアーモンドだなぁ…金色なのに…」


『金属だったりしなかったんですね、良かったですねマスター』


「いや、金属だったら食えないって…さてステータスはどうなったかな…鑑定っと」


HP 100/100

MP 1050/1050


「おぉ〜最大MPが1050になってる!あとなんか現在MPも回復してる!」


『ん〜魔力の実にMP回復効果もあったんじゃないですかね?』


「なるほど!それはありがたいな!んじゃさらに魔力の実を創造するか!MP1050有るし次は1000消費にしよう…最低でも100増えるし」


『それなら魔力切れで気絶することもないですね〜』


「いやまぁ…壁に持たれて、座った状態でスキル発動するけどね?」


『それなら気絶しても安全ですね〜』


「あはは…まぁ次は魔力の実をMP1000使用して創造!」


「おぉ〜んん?なんか今度は虹色なんだけど?どゆこと!?」


『今度は更に派手ですね〜?』


「さっきの金色もだけど…食べ物の色じゃないよね…とりあえず鑑定…」


魔力の実(虹)


食べると最大MPが100倍に増加


「おぅふ…いやまぁ…最大MPが100倍って確かに凄いけど、大丈夫なのかな?ほんとにチートなんじゃ…」


『まぁ良いじゃないですか〜、冥府ダンジョン攻略の可能性が上がりますよ〜?』


「まぁ確かに攻略不可の最高難易度ダンジョンだもんなぁ…ありがたく頂くとしようかね…」


HP 100/100

MP 105000/105000


「おぉ〜もうMPが10万越えってぶっ壊れてるねぇ…ありがたやありがたや…」


『マスター何してるんですか?』


「いやなんか分からないけど、ありがたいから拝んでた…MPを上げれるだけ上げようかね…」


そこからおっさんはMP上げるために、魔力の実を創造しては食べ創造しては食べるを繰り返したが、普通の魔力の実が創造されることは無く金色か虹色の魔力の実ばかりであった…比率的には金色7:虹色3である。運が良すぎるおっさんであった。


「おぉ〜サクラ〜やばい!MPがおかしくなった!」


『おかしくなったってどういう事ですかマスター?』


「なんかね…MP表示が測定不能ってなっちゃった…」


『…………マスター、加減って知ってます?』


「知ってはいるよ?でもね…?食べたら鑑定食べたら鑑定ってめんどくさくなってね…?

適当に創造と食べるを繰り返したあと鑑定したらね…こんなことになってたよ…」


『………はぁ。まぁ魔法は使えるんですよね?』


「それは問題ないよ…合間合間にウォーターで作った水飲んでたし…てか鑑定前にも飲んだから…」


『なら生存確率が上がったと思えば良いんじゃないですかねぇ?』


「確かに魔法は普通に使えるから問題ないか」


『ただ…魔力制御とか魔力隠蔽は覚えた方が良いですよ?ダダ漏れしてますよ〜?』


「マジで!?頑張ってみます…」


『なんだったら、創造スキルでスキルを覚える本とか作れないんですかね?』


「それだ!!ありがとうサクラ!色々考えてみるよ!ステータス強化にスキルや魔法の習得…することいっぱいだなぁ〜」


『はぁまぁ…ダンジョン攻略の為に準備頑張って下さいね〜』


サクラからヒントを得たおっさんは自身の強化にのめり込み時間を忘れ没頭していったのである。


『ん〜マスターが前世ではあんなに無気力になってたのが信じられないくらい元気ですね〜。まぁもう神に弄ばれることもないですし、良いことですね…桜花さまも今のマスターを見れば喜ぶでしょうし…』


サクラはおっさんがはしゃいでいるのを温かい目で見守っていたが、おっさんが自重を放棄して加減を忘れて没頭していることを忘れていた。

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