第6話

「武器が出来ましたので一度ロビーまで来てください」


暇だなーって思ってたらそんな連絡来たので行くかぁ…


ロビーに行くと仁ノ前さんがいたので話しかける


「やぁ、君の武器が出来たのと使用説明がちょっとあってね私が案内をすることになったんだ」


あー何か付けたい機能?的なことをいってた気がするからそれかな…まぁ、何にせよいざって時に使えればそれで良いんだけどね


「さて、これが君の武器だ!!」


そういって紹介されたのは刃先が鈍い赤色の剣だった…その他に特徴があると言えば俺の身長ちょうと同じくらい(170cm)長さがあるってことぐらいかな


「さてと長さはこれが普通サイズだから気にしなくて良いよ、模擬剣はちょっと小さめに作られているから」


なるほどね、模擬剣も使いやすかったから良かったんだけどこのサイズ振れるかといったら答えはハイより何だよなぁ


「さて、機能ついてなんだけど獣因子ってそもそも何かわかる?」


獣因子は獣の遺伝子を人間に加えることで身体強化をするやつってことぐらいしか知らない…そもそもそこまで獣因子って情報がこっちに来ないので一般的に知られてることしか知らないな


「獣因子ってのは君が言った通り身体強化をしてくれるってのもあるけど昔の話になっちゃうんだけどまだ、獣因子すらなかった頃には一般人でも銃とかで獣を殺せたんだけど今じゃ耐性を付けられて獣因子がなければ奴らを殺せないんだ」


ほへー昔はちゃんと殺せてたんだ…けど耐性を付けられたってどういうこと?人為的に付けられたのかそれとも奴等が学習をしたってこと?


「獣因子は奴らの血から精製されているから僕たちも含め君も獣一種なんだよ…獣を殺すのは獣ってね」


獣殺しは獣でしか出来ない…か


「さてと…そこはまぁ、どうでもよくてこの武器は君の獣因子を注入するとそれに伴って進化していくんだ。成長武器ってねいう奴が理論上だけだったんだけどなんとか現実に持って来れたんだ」


成長武器…自分と共に成長するって事か、けど何で俺の武器にその機能を付けたんだ?


「これはあくまでもα版だから正規採用じゃないから実験してくれる人が…っていうか今の時期だと武器持ってなかったのが君しか居なかったからかな?後獣因子って成長することができるからね」


はい?そうなん?あーね理解した獣も獣因子持ってるから効かんくなったってことね


「まぁ、どんどん使って武器の成長を見せに来てくれ、そうしたら正規品として他の人にも渡せるし戦力増強にもなるからね」


獣をいち早く殺し人類圏を取り戻していかないといけないからな、情報を渡すのは全然良いけどこれって上の人とかって知ってるんですか?


「まぁ、知ってると思うよ?うん」


聞かなかったことにしようと思いました…はい 



使い慣れるために訓練室に来たんだけど今日はどの獣から戦おうかな…やっぱり狼からしとくか、1番戦ってるしけど使い慣れてないからしっかりと戦っていこうか


狼の飛びかかりを横で一閃すると切れ味が良すぎて一瞬で終わるんだけど…何これ狼だと訓練にすらならないってこと?え、じゃあ犬で…


横に移動して足を切る…模擬剣だと軽い傷しか付けられなかったのに対してこの剣は相手を余裕で切断できる事がわかった…犬の足を切断した後首を切断出来るくらいには扱い易いのだ


マージでこの武器やべぇな…これゲームとかでいう終盤で手に入れるくらいの武器なんだけど


ちょっと聞きにいくか…


「え?切れ味が良すぎる?みんなこのくらいだよじゃないと簡単に死ぬしね模擬剣は基礎訓練みたいなものだし仕方ないんじゃない?」


切れ味こんくらい鋭いのかぁ…これが基本ね、てことは訓練室で戦うなら模擬剣の方が訓練になるのでは?まぁ、慣れるために使ってるからそろそろ次のステップに移行するのもありかな…


攻撃手段が限られていると思う猪と戦ってみる


現れた猪は牙が鋭く肉質がしっかりとしておりまさに猪突猛進が似合うと思った…


地面を蹴り出し駆けてくる猪…速度が速く避けるのもギリギリになった。獣因子を取り込んでいなければ間違いなく牙に刺されるか轢かれて死んでしまっただろう


久しぶりに命の危機を感じた…死ぬかと思った。すぐさま移動しすぐには後ろに振り向けないはずだから尻に攻撃を仕掛けてみるが模擬剣で傷をつけたような感じだった…硬すぎだろ


それでも何とか喰らいつくためにひたすら後ろに回り込んで攻撃を仕掛ける。足を遅くするため足を集中的に狙い足の腱を切り一本目の足を挫かせた…もう一本足を挫かせたら勢いが完全に消し去るだろう、そうしたら簡単に殺せるだろう


時間をかけてもう一本切ったので動けなくなった猪に対して攻撃をし続ける…牙を切断するため思いっきり力を掛けて叩き切ると簡単に切断できた為皮膚よりも柔らかいんだなーと思ったけど思いっきり力を出せる状態だったから切断できたのかもしれないな


猪に掛かった時間は10分だった…集団で戦えば半分以上時間を減らせるだろうが今後のことを考えてまずは猪から慣れて行こうと思った


2回目は最初から足を切断する為に頑張ったがあまり討伐時間が変わらなかった…


3回目は足を切断しないで戦ったらもっと時間が掛かった為やはり、動けなくするのが1番良いだろう


4回目は思いっきり横切をし一気に足を2本切ろうとしたが上手くいかなかった為これは技術的にもまだ俺じゃあ厳しいという事がわかったので頑張って行こうと思った…


結果から見て5回しか戦ってみたが俺の実力だとまだまだ時間が掛かるだけなので基礎的な訓練…剣の指導をしてもらいたいのだが教えてくれる人がいるだろうか?


そこら辺はわからないが似たような獣因子持ちに聞くしかないだろうが自己流でどうにかしろって事もあると思うんだ、俺の場合よくわからない獣因子だからそれこそ足や腕は違う動物みたいだし当てにならないだろうが基礎となる部分は習っておきたいな



使い勝手を仁ノ前さんに報告して部屋に戻り休むことにした

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