第46話 女神から貰ったもの
俺がダーツで貰ったのは身体強化だ。
ちなみにルビーは氷魔法、ダウンは短剣術、セイランが弓術だ。
「…あの女神と会うと疲れるな」
「ですね、ほんとに女神なんですかね?」
(それは定かではないな)
「あ!あいつら!」
ルビーの元仲間たちだな。
「門兵に泣きついてるっすね」
「あ、こっちに気づいた」
門兵が走ってくると、
「ちょっと話を聞きたいのだが?」
「はぁ、これ」
「ん?ら、ランクS!!」
「とりあえず話しておくとうちのルビーが昔の仲間だったけど仲間になれってきたから断ったら、いきなり襲って来たから返り討ちにした」
「わ、わかりました!クソッ!あいつら!扱いてやる、あ、ありがとうございました」
と言って帰って行った。
「長台詞ご苦労様!」
「はぁ、自業自得を人のせいにする奴が多すぎる」
「まぁね」
「そ、それより腹減りません?」
「…飯行くか」
「みんなに会いに行こう!」
「そうだね」
俺たち4人はとりあえず宿に戻ってみんなに報告がてら下で飯を食う。
「なんじゃ。攻略して来たのか!」
「そうよ!まあそれなりに大変だったけどね」
「ほうかほうか、んじゃいいか」
「なんだ?ボン婆?」
「いや、攻略すると宝がもらえると言う話じゃったがそうでもなかったのかと思ってのぅ」
「もらったよ?」
「なんじゃあったのか!」
「まぁ目に見えるものじゃないけどね」
「なぁんじゃ。金銀財宝じゃないならええわい」
(まぁ、目に見えるものが全てじゃないさ)
「それで、これからどうすんの」
シンが聞いてくるから、
「そりゃ旅を続けるわよ?こんなとこはごめんだからね」
「…まぁ、賛成だな」
「そうかい、んじゃ旅支度をしなきゃね」
(まぁダンジョンがあるのは楽しいとこだが攻略したらようはないからな)
あと異世界人4人もいることだし、旅は続ける。
マリン、ウリン、アンバー、レアル、セイラン、ダウン、ミイ、スィ、ネア、ノア、ボン婆、リシェル、シン、ルビー、俺の15名だ。旅の買い物なんてすぐ終わる。
あとは女の買い物だ。これはすぐには終わらない。
ここはダンジョン街、それなりのものを売っているからな。
「ふうー。買ったわぁー」
「金遣い荒いんじゃないか?」
「必要なものだけよ?」
「そうです、ちゃんと吟味してかってますよ?」
「わしゃ。酒だけしか買っとらんぞ?」
「まぁいいか、ダウンは短剣買ったのか?」
「はい!ナックルに短剣がついたのを買いました」
「…また特殊な武器を」
さぁ、あしたからはまた旅立つ、この街ともおさらばだな。
「最後に言っておきたい場所があるの」
と言うルビーに連れ出され来たのは墓場?
「ここに父と母が眠ってる。もうくることはないと思ってたけど来れて良かった」
「そうか」
ルビーは花を置いて、
「さて!みんなのとこに帰ろっか!」
「あぁ」
といつもの元気なルビーに戻って歩いて戻る。ならぶとやはり小さくて幼いな。
みんな揃うと夕食を食い、明日に備えて早めに寝る。暑くて目が覚めるとやはりネアとノアがピッタリくっついている。寝汗をかいているだろうからクリーンを使って綺麗にする。
結局あまり眠れずに朝を迎えてしまった。
「ほら起きなさい、ネア、ノア?」
2人とも寝たふりをしていたみたいでクスクスと笑っている。
「こら、起きるぞ」
「「はーい」」
んじゃこのダンジョン街からもおさらばだな。マリンとウリンもそれなりに儲けた様でなによりだな。
「よっしゃー!出発じゃー」
いつも通りボン婆の掛け声で出発する。
計15人、馬車2台と大人数での旅だ。
次は道なりにと思っていたが二つに分かれている。
「あ、あの、ケント様はどちらに行かれたいですか?」
「どちらでも構わないがどうした?」
右の道を行くと聖教国エルブンがあるらしくエルフの聖地らしい。
「んじゃ、エルブンに行ってみようか」
「はい!」
リシェルは嬉しそうに右の道を行く。
2日野営をしてついたのは国境にある関所に辿り着く。
「なんだ隣の国に行くのか?」
「…あぁ、旅をしている」
「そうか、ギルドカードを…ランクSか」
「何か?」
「あっちでも頑張れよ」
とドワーフの兵士は通してくれ、エルフの兵士にギルドカードを見せる。
「ランクS…このまま道なりに行けば聖教国城だ、不敬だけは働くなよ」
「分かった」
「よし、ってリシェルじゃないか?」
「や、やぁ、元気にしてた?」
「このやろう!顔が見えなくなったと思ったら!」
「あはは。どじったところを助けてもらったんだよ」
「そうかそうか!大婆様も喜ぶだろう!行っていいぞ!」
「はい!」
とどうやら知り合いだったらしいな。
旅は順調に進む。
先に進むと村があったので寄らせてもらい宿を取る。ほとんどがエルフだな。
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