第45話 ダンジョン
夕食を食べていると宿の扉が開く、
「おう!ルビーが帰って来たって本当か?」
「あ?あんたらは出禁にしたはずだよ!」
「良いじゃねーか!おっ!その髪の色はルビーか?またあのブクブクの汚い顔で生きてんのか?」
「は?とっくになおしてもらったわよ?それにしてもまだこんなとこにいたとはね?」
「げ!治ってる、…なぁ、ルビー、また昔みたいに」
「なるわけないでしょ!さっさと帰りな!」
「く、くそっ!笑いに来たのに白けちまったぜ!」
「…ちょっと待て!」
「は?なんだおっさん?」
「ケント様!だ、ダメですよ」
「…顔は覚えた、外を彷徨く時は気をつけるんだな」
「な、お、脅しか?ふ、ふざけんなよ!けっ!こんな店二度とこねぇよ」
と言って3人組は逃げる様にさって行った。
「ケント、ありがとね」
「…別に」
(今度見つけたら潰そう!)
ダンジョン街と言うだけあって掘り出し物があるだろうと見てまわる。
「スマホ?」
セイランが何か見つけたみたいだ、って、え?
「…何故こんなとこに?」
「お客さん、これは発掘物でしてそれなりに価値のあるものだと」
「価値はないな」
「うん、ゼロね」
あるわけないだろ、充電もできないし電波もないんだから。
「そんなぁ」
「てかあんなのが出るの?意味なくない?」
「流石にないな。あの女神の仕業か?」
「それかここに帰れる道があるとか?」
「…帰れたとしたら俺らはお化けだぞ?」
「そ、そうね」
2人で黙ってしまった。
まぁ、考えるだけ無駄だ。だがダンジョンには興味が湧いて来たな。
「ダンジョン入るんすか?」
「あぁ、どんなもんかと思ってな」
「うっす!お供します!」
「ダンジョンは何人くらいでいくものなんだ?」
「最高4人ね、私はいくとしてあと1人は」
「セイランだな」
「はい!」
「分かったわ!じゃあいきましょ」
(入って行くと薄暗いが見えないほどでもないか)
「今だに30階層以降は謎のままよ」
「何かあるのか?」
「さぁ?まぁ、ケントもいるし行けるんじゃない?」
出てくるのはゴブリンやオークなど様々なモンスターと罠付きの宝箱。
中に入ってるのはガラクタばかりだ。
さっさと攻略してしまおう。
12階層に降りて来た、さぁここは?
「けひゃひゃ!ルビー!」
「ケビン!それにあんたらまで」
「昔よくしてやったじゃねーか?また俺らとダンジョンいこうぜ?」
「やなこった、あんたら私が小さいからって舐めてんでしょ?あの時より強くなってるのよ?」
「んじゃまずはお友達からいたぶって行こうかな」
「やめた方がいいと思うけど?」
「…やっていいか?」
「いいわよ?せいせいするわ!」
「…と言うわけだが」
「なーにがと言うわけなんだ?死ね!」
“キン”
「へっ!な、なんで俺の剣が折れるんだよ!」
(そりゃオリハルコンだしな)
「ヨット!」
「イデェェェェェェ!」
「なんだ?ただ腕を落としただけだろ?」
「やれ!やっちまえ」
“シュッキンザグッ”
「ォォォォレェェェ」
「ぁあぁぁぁ!」
3人ともお揃いにしてやった。
「お、覚えてろ!イグゾー!」
「いひゃい」
「いあああ!」
と3人は上がって行った。
「ごめんね」
「…あ?べつにかまわん」
30階層、グレートアリゲーター。
ただのワニだ、口さえ閉じさせとけば別に怖くはない。
斬ると消滅してドロップになるが、皮と魔石だ。
50階層、輪っか。
伸びたりな縮んだり変な動きわしている輪っかを斬るが中々ジャストにならない。しょうがないので、
“断絶”
空間魔法で斬り落とすとファンファーレがなる。
「よくぞここまで辿り着きました」
「パージェーロ!パージェーロ!」
「…眩暈がして来た」
「私も同じです」
あのノリノリの陽気な女神が再び現れたのだと言うことは、
「…またダーツか」
「ご名答!ダーツは一回!よーく狙ってね」
「それより聞きたいんだが、ここはダンジョンのなかか?」
「それよりダーツ!ダーツ!」
「テメェ人の話聞け!」
「ふぅ、ダンジョンの中じゃありません!それでは!ダーツ!ダーツ!」
「俺から行くぞ」
“トス”
「あー!まーた真ん中!あんたほんと上手ねーはい選んでね」
「あれはないのか?奴隷解放は?」
「あれは違う神の領分だからないわ」
「クソッ!これにする」
「よし、決断が早い!」
「はい次の人!ダーツ」
「私が行くわね」
とルビーがいく」
“トス”
「うおっ!上手い!また真ん中!」
「ふん!私を舐めないでよね!」
「じゃー選んでる間に」
「お、俺っすか!」
「はいダーツダーツ!」
“ドスッ”
「残念だけどこの鳴きら選んでね」
「はいラスト!」
「帰れる方法はありますか?」
「ふぅ、死んでんだから無理言わないで、じゃあスタート」
「やっぱりか」
“トス”
「真ん中から外れちゃったけどここから選ぶんだよ?」
とみんなが選んでる間に、
「お前女神なんだろ?なんでここにいるの?」
「このダンジョン作ったのが私だからね、最後をクリアするとダーツが投げられるのよ」
「そうか。では、この世界に何人俺たちと同じ奴がいるんだ?」
「全部で6人かな?」
「その中に犯人はいないよな?」
「そこまでは秘密で」
「はぁ。じゃああの時助けた子は?」
「生きてるよー」
「そっか!ならいいかな」
「「「決めた」」」
「はい終了!じゃーねー!」
と俺たちは自動で外に出ていた。
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