第39話 双子
ダウンが帰って来た。
「やってやりました!」
「…ご苦労様」
「いやぁ!今日はエールがうめぇ!」
と何故か上機嫌だな?
夕飯も終わって部屋に帰る、ネアとノアが何故か俺のベッドでゴロゴロしてるので、しょうがないから抱き寄せ持ち上げるとキャッキャと笑う。
部屋に連れてくと、
「またそっちに行ってたの?本当ケントが好きよね」
「すきー」
「チュッチュッ」
とほっぺにキスをするノア。
「…ほら、ここでねるんだぞ?」
「「はーい」」
「それじゃあな!」
「あ、ケント!預かってるお金が少なくなって来たの」
「あ、あぁ、そう言えば金貨10枚でよくあんな毎日買い物できてたな?」
「一応必要な分しか勝つわてないしね?」
「ルビーに金貨1000枚渡しとくからみんなにも渡してくれ、ボン婆は酒代注意な?」
「分かった!」
「え?ケントって金持ちなの?」
「当たり前よ!冒険者Sランクなんてそうそういないし、まぁ、前に色々あったからね」
「…まぁ、それなりだな」
「すごーい、こっち来てちゃんと成功したんだ?」
「まぁ、何とかな」
と言って部屋を後にする。
次の日はルビーの機嫌は絶好調だ!
「お小遣い配るわよ!並んで!」
と張り切ってお金の管理をしている。
ちゃんとセイランも並んで貰っているな。
「よし!買い物出発!」
「「「おおー」」」
とみんなノリノリだな。
この街は鋼が盛んな街の様だな。鉱石なんかの採掘場がちかくにあるらしい。
まぁ、アダマンタイトと言うのも気になるな。
俺とダウンとネアとノアは武器屋に行ってアダマンタイトの剣とナックルを購入する。
金貨50枚だからそれなりの値段だな。
「俺っちも良かったんですか?」
「お前も仲間なんだから遠慮してどうする」
「は、はい」
ネアとノアを抱いて街を見て回る。
飴を舐めながら静かに抱かれているネアとノアの服はルビーに頼んであるし。俺らは何が面白いものがないかと見ていると、双子の姉妹がサーカスの様にアクロバットを繰り広げていた。
「すっげ!」
「…ほう。凄いなぁ」
「ピョンピョン!」
「ほわぁ…」
一通り終わると大きな歓声の後に帽子を差し出してくるので金貨を1枚入れてやった。
「え?!お釣りないですよ?」
「いいよ、いいもの見れた、ありがとう」
顔を赤くしてありがとうございますと返す女の子。
「まーた、タラシって言われますよ?」
とダウンに言われて軽く蹴る。
「へへっ!まぁ、黙っときますけどね」
そのあとは門兵のところへ行くと賞金首が3名、金貨10枚づつで、報奨金が金貨100枚出た。まぁまぁかな?
そして夕方になまで喫茶店に行き俺はコーヒー、ダウンはコーラとパスタ、ネアとノアはケーキとミルクを頼んで時間を潰した。
夕方になるとようやく帰ってきたみんなと合流して、夕食を食いに下に行く。
飲んで喋ってとしていると、
「あっ!昼間のお兄さん!」
「…ん?…あぁ、サーカス」
ピョンピョンと跳ねながらこっちにくると、ほっぺにキスをされた。
「「「あぁーーーー!!!」」」
「えっ!なになに?」
した本人がびっくりするほどみんなが怒っている。
「ほら、お姉ちゃんやり過ぎだよ?」
「だーって!金貨一枚くれたイケメン逃したくないじゃん!」
「なぁにあれ?」
「いや、あの、かくかくしかじかで」
とルビーに話すダウン。
(お前俺に黙っとくっていってただろ?)
「はぁ。タラシたな!ほんと無自覚は困るわね」
「…俺は感動したからあげただけだ」
「ありがとう!私達双子で旅しながらお金稼いでるの!」
「…ほぉ、旅は俺たちもしてるけどどこかいい街はあったか?」
「え?お兄さん達も旅してるの?しかもこんな大人数で?」
「はいはい、私らはスローライフを求めて旅してるの!貴女達はお金儲けでしょ?」
「違いまーす!私達はお金を貯めて家を買うために旅してるんでーす!」
「…へぇ、偉いな」
「シャーラップ!黙っときなさい!私達はこれ以上増やしたくないのよ!」
「何を?」
「人をよ!見なさいこの人を!タラシて回るからこんなに人が集まっちゃって!」
(タラシたわけじゃないだろ?)
「そうなんだ?でも僕はお兄さんのこと気に入ったし!」
「あらそう?私なんか愛してるわよ?」
「…初めて聞いたが?」
「立て続けに増やしてるからでしょうが!」
(もういいや。黙って飯食っとくか)
「分かった!んじゃ、私たちも付いていきたい!」
「お姉ちゃん?私はまだ何も言ってないけど?」
「どうせ旅するんだし、大勢で旅した方が楽しいじゃない!」
「「ええー!」」
(俺は知らない、知らないぞ)
「貴女のお姉さんは大変ね?」
「はい、結構頑固なんで」
「「はぁ…」」
と2人同時にため息をつく。
「もう馬車には乗れないのよ?」
「私達も馬車持ってるから大丈夫」
「負けたわ。て言うか何呑気に食べてるのよ?」
「…お前が決めろ、俺は知らん」
「はぁ、この野郎!こうしてやる!このこの!」
羽交い締めにされて頭をコツンコツンと叩かれると離して、
「好きにしなさい」
「やりぃ!あたしマリン」
「はぁ、ウリンですー」
「「よろしく」」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます