第14話 騎士たち
火の次は水だ。水はよく触るものだからイメージしやすくていいがウォーターボールは回転する水をイメージする。
あとはジェットカッターのようにして高圧をかけるのもできるな!
それができたら今度は土だ。ネアと一緒に土魔法を覚える。
ネアも独創的な魔法を覚えると俺も圧縮した硬い土をイメージして飛ばすアースボールなどの魔法を習得!
風魔法はルビーに御者を任せて、やはり少し風は苦戦したと思う。無風の状態から風を作るのはやはりきつくて腕を振り風を起こしながら使うとうまいこといった。リシェルとノアは楽しそうに風で遊んでいる。
次は光、太陽光でもいいしLEDでも何でもいいな。闇は存在そのものがブラックホールだ。休憩中に木にぶつけてみたがブラックホールは木を飲み込んで消えていった。
「わー、私達に向けないでよね」
「…分かってる」
飯を食ったらまた少し練習だ。
次は氷だ。これは簡単でアイスボールなど簡単にできた。
次の雷が怖くてなかなか出来ない。自分が感電するんじゃないかと思ってしまう。
グローブをつけると使えるので要練習だ。
ネアは氷、ノアは雷、かなり柔軟性があるのか氷と雷を器用に使っている。
そんな感じで練習していると日が暮れてきたので野営の準備だ。リシェルは馬を、馬車にはネアとノアが2人で待っているので手早く薪に火をつけ、今夜の晩飯を配る。
収納にいれてると時間が止まっているのでやっぱりいいな!
アグアグと食べるネアとノアはやはり口を汚すので拭いてやる。
ボン婆は晩酌しながらだ。買っておいた酒のようだ。
(いつの間に買ったんだ?)
リシェルも戻ってきたので晩飯を渡す。
「ありがとうございます」
と嬉しそうに横に座る。
ルビーはまだ火魔法が出来なくてシンにコツを聞いている。
まぁ、知らぬ間に増えたがこれが今のパーティーだ。
夜の晩は俺とリシェル、ルビーとシンに分かれて寝ることにした。
「誰だ!」
「私は怪しいものじゃない!」
手はそちらに向けたまま見える位置まで来ると騎士の格好をした女?
「…なんだ?」
「済まない、こちらは手負で、何か食べ物を分けてもらえないか?」
「敵意はないようだな、リシェル、なにかあればよろしく」
「はい!」
薪に火をつけ松明がわりに持って行く。騎士の後をつけると、5名ほどの騎士が怪我をしていた。
「はぁ、フルケア」
「お。おお!回復魔法か?」
「ありがたい」
「済まない。礼を言う」
「ありがとう」
治った騎士は口々に礼を言うと薪を出してそこに松明を入れる。
当たりが見え騎士達の顔までわかるようになった。
女騎士に食い物を渡して配らせると。
「あ、ありがてぇ」
「美味い!また食えるなんてな」
と涙を流して喜んでいる。
(こんなに怪我をしてどうしたんだ?)
怪訝な顔をしていると、
「すまない、我々は王都に所属する騎士団だ。今王都を騒がせている盗賊を追ってここまできたが返り討ちにあった」
「恥ずかしい限りだがその通りだ」
「…そうか、そんな奴らとは会ってないがな」
(すれ違う馬車にでも隠れていたのか?…
いや、こいつらとも会っていないな)
「…どこからきたのだ?俺たちは王都に向かっていたが?」
「あぁ、そいつらのアジトがその森の中にある、そこを見つけて奇襲したが、逆に挟み撃ちにされてな」
「なんとか逃げ帰ったのがこれだけだ」
「…そうか」
「なぁ、もう一度行こう!」
「あぁ!敵前逃亡はしたくないからな!」
「お、俺は」
「分かっているのだが」
「なぁ!手を貸してくれないか?」
「…俺たちになんのメリットもない」
「あるさ!報奨金が出るはずだ!それに俺らの全財産を叩いてでも雇いたい」
と騎士は立ち上がり頭を下げる。
わかってはいる、こんな危ない賭けはしないほうがいいのだが、
「俺だけでいいか?」
「あぁ。あっちは女子供なのだろう?」
女騎士が言う。
「な、そうなのか」
「…今から行こう」
「何故だ?」
「今ならあちらも手負の騎士が帰ってくるとは思うまい」
「そ、そうだな!」
「リシェル!あとのことよろしくな」
頷くリシェルを見て覚悟が決まる。
「行くぞ!」
「あぁ、こっちだ!」
山の中にある小屋というよりはでかい建物がアジトのようだ。
「行くぞ!」
「「「「おお!」」」」
ドアを蹴破り中に入ると盗賊達は人間をおもちゃにして遊んでいた。
「うおぉぉ!」
斬る!
その重みで回転して斬る!
止まるな!
「ファイヤーボール!」
「グァァアァア!」
「おらぁぁ!」
ほかの騎士達も暴れている。
今はグローブを嵌めているから大丈夫だ!
「サンダースピア」
「ばばばばっ!」
ここはモンスターの胃の中だと思えば足は止まらない!
「まだだ!」
詠唱無しで魔法を使う!
「ウオォ!」
剣を振り首を落とす!
今建物の中は蜂の巣を叩いた状態だ!体制が整う前に撃つ!
奥まで届くようにファイヤーボールを連打する。
燃え広がる炎の中で冷たい空気を感じ、すかさずしゃがむ。
「おぉ、避けたな!じゃあこれは!」
“キンッ”
「なんて奴だ!お前名前は?」
「…ケント」
「へぇ、騎士じゃねえな!」
“ガィン”
「俺はここの頭張ってるバインだ」
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