和気あいあいと・・
轟轟と轟く爆音が響く機内。
高度15000mの富岳はドイツのベルリン郊外基地を離陸。
主翼から飛行機雲を引き、帰り道のお土産(爆弾とも言う)をお届けに、
モスクワ郊外の工場群を目指す。
前もってドイツ空軍の偵察写真を総統閣下から頂いてたので、
勇者アイで照準します。
「将軍、この機は凄いですね。アメリカ製でしたか??」
「ええ、勝利した事で全て貰い受けました。
敵には情け容赦しないのが俺流です。」
そう言い、被爆するNYの写真や轟沈するキングダムの写真を
スマホで見せる。
さすがのルーデルさんも引きつっていた。
もし、総統閣下が改心せず、魔王を怒らせれば・・。
ベルリンも同じ廃墟となったのだ。
良き友人になろうと新たに決意。
ヘンシェルも画像見て驚いてた。
鮮明なカラー映像で廃墟と化すNYに。
富岳は続々と昼間のモスクワに侵入。
下界を見ると・・・。
昨日の空襲で炎上したクレムリンを中心にモスクワ全土が炎上を続けてる。
ルーデルも変わり果てたモスクワに絶句。
「ルーデルさん、今から残してた工場群を破壊します。
自分の特別な目で照準しますので見てて下さいね。」
「この・・高空から見えるのですか??」
「自分は魔王ですよ。(笑)」
冗談では無いのだと彼は理解する。
やがて富岳はモスクワ市街地に群れを作る航空機工場、
戦車工場に達する。
この高度では逃げ惑う市民の姿は見えないが、彼には見えてるのだろう。
ノルデン照準器と投下スイッチに指をかけ・・。
「ッテ~~!!投下!!」
彼の号令が全機に届き、400機の重爆から大量の爆弾(ドイツ製)が零れる。
3t×400=1200tもの爆弾が・・・。
彼等が苦しまずに逝きます様に。
爆弾が地上に届くと、凄まじい破壊の嵐が・・。
ヤーパンを怒らせてはならぬ。。
「ヨシ、全弾命中!!作戦終了。帰るぞ!!」
全機に命令を下し爆弾扉を閉じ遠いヤーパンを目指す。
この高度だと現ロシア戦闘機では全く届かないだろう。
高射砲も確か5000mが限界だった。
寒いロシアでは高空戦はまり重視されず、低空域が戦闘空域だった。
私もスツーカで戦車を刈りまくったが、鈍足で良く被弾した。
幸いにもこの身に被弾せず、生き伸びて来たが。
魔王は私に新しい機を与えてくれると約束してくれた。
どんな機だろう??
聞きたいが、まあ楽しみに待とう。
「ルーデルさん、しばらくカナダ軍と共同でロ助狩りして貰って良いですか?」
「カナダ軍と・・ですか?」
「エエ、鹵獲したアメリカ艦隊を譲渡した事でカナダ陸海軍がロシア討伐に参加してくれるのです。」
驚くべき話だ。
まさか鹵獲したアメリカ艦隊を全て譲渡とは・・。
そりゃ感謝してカナダ国民もヤーパンに協力するわな。
「初耳です。そこまでの事をされてたとは。」
「まあ機密情報です。カナダ政府もロシア参戦まではナイショでした。」
彼は何処まで凄いのだろう。
ヤーパンまでの長い旅だが、驚く事が多く寝るヒマも惜しかった。
まあ寝たけどね。
やがて旅路を終えた富岳は美幌基地に無事着陸。
タキシングを終え、気密を解き放つとプシューと言う音と共に外気が流れ込む。
機を降りると・・・。
「将軍、御苦労だったな。彼は??」
山本長官が満面の笑みでお迎えでした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます