艦隊激突

空襲部隊が一機も帰らぬ事を知ったグアム防衛部隊は大きなショックを受けてた。


太平洋艦隊総司令部にも通達され、JAPに空襲部隊を殲滅され、一機も帰らざる!と報告。


艦隊司令部は真珠湾を出港し、サイパンを攻める決意を示した。


「陸軍の空襲ではJAPを潰せない。艦隊こそが正義だ!!」


旗艦ウエストバージニア号のバコタマストでキンメル総指揮官は太平洋の波を眺め、

コーンパイプでタバコを吹かしながら作戦を考えてた。

我が偉大なBIG7のウチ、我が合衆国海軍は4隻もある。

敵はナガト、ムツの二隻のみ。

他はせいぜい36cm砲だろう。

楽勝とはいかないが、負ける心配は無い。


キンメルは波を眺め両隣を進撃する巨大な40cmキャノンを頼もしく見てた。






同じ頃・・・。

横須賀、呉を出港した連合艦隊は戦艦大和を旗艦とし、

武蔵、信濃、桜島、富士、阿蘇の7万トンの第一主力部隊を前面に。


第二部隊、長門、陸奥、霧島、榛名、金剛他の42cm主砲艦隊。


そして後方には空母艦隊が15隻。


そして多数の駆逐艦重巡洋艦が空母を守る。


軍港も金で拡大し、戦艦部隊も砲弾を満載。

訓練も近海でバコバコ撃って充分な自信を持つ。


ここ数年で金に糸目をつけずに総力を挙げて揃えた金満艦隊がコレである。

搭載機は全て零戦で、主翼を折りたたみ翔鶴型なら各150機は搭載してる。


俺もサイパンから転移で大和に移転。

長官は慣れてるが、他の幹部はタマげてた。


「ヤマダ君、いきなりだね。」


笑ながら山本長官を俺の肩を叩く。


「山本閣下、せっかく揃えた艦隊の雄姿を見たいですよ。

サイパンは部下に任せても大丈夫です。

まずはキンメル艦隊を殲滅しましょう。」


大和を始めとする第一艦隊は20ノットの巡行速度で荒波を蹴立てる。

敵の動向はサイパンに配備した彩雲偵察機が随時通報。

グラマンが追いかけるが、零戦と同じく時速750kmを出す彩雲には追いつけず。


「ワレに追いつく敵機ナシ!」と、艦隊に無電で報告。

敵を見下ろしながら悠々と敵艦隊上空で監視。


「敵艦隊の歯ぎしりが聞こえる報告ですな。閣下。」


「ウム、キンメルが地団太踏んでるだろう。」


大笑いしながら我等は彩雲の報告を読む。

やはり前史の太平洋艦隊が真珠湾を空っぽにして出撃。

例のBIG4も勢ぞろい(笑)。


負ける心配は皆無だが、敵の心を折る必要もある。

本海戦には名カメラマン、吉田一を派遣し、特配員も多数。

吉田カメラマンには海戦後返却のただしでNIKON一眼カメラと

8mmカラーカメラを貸与。>デジカメはオーバースペック。


ライカを超える凄いカメラと大騒ぎ。

撮影は大和の艦橋のトップ登楼に配備して貰った。


「いや~~、この新鋭艦は凄いですね。

長門が小さく見えるなんて・・。」


第二艦隊の長門部隊は後詰で第一艦隊の後方を守ってる。

大和型は最初から電探連動で最初はナパーム弾。

10斉射後は鉄鋼弾としてる。


「吉田さん、ココなら撮影中でも爆風が来る事は無いです。

ですが被弾する場合も・・。」


「エ~エ~、それは覚悟してます。こんな特等席で大海戦を見れるなんて、

命を掛け金にしても惜しくないです。被弾してもカメラは守るつもりですよ。」


まあ海戦を見るなんて人生で一回あれば幸運だしね。


やがて艦隊は敵に接近。

前哨戦として敵の攻撃隊が出撃して来た。

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