チート持ち、中島、三菱合弁企業のトップとなる。

数日後、俺は横空にて赤とんぼ練習機で飛行訓練を受けてた。

勇者特性のせいか、教えられる事は一発で身体に仕込まれ

数日で単独飛行も可能となってた。


「ヤマダ大尉、見事です。」


教員の坂本二等飛行兵曹は俺を褒め称える。

まあ士官なのでヨイショだろうがね。

大尉待遇はケツバットも食わないので助かる。

とにかく時間が少ないのだ。

開戦まで二年も無い。


訓練が終わると山本長官からハンディ無線に通信が入る。

>連絡用に長官のみに同じ無線機を渡してたのだ。


「ヤマダ君か?中島と三菱の総帥と技術者が横空の空技術廠に来てる。

スマンが来てくれるか?」


「分かりました。長官。単独飛行も終えましたので大丈夫です。」


数日で単独飛行を終えた事にさすがに驚いてた様だ。


急いで着替え大尉の士官服に袖を通し空技術廠に向かう。

案内の兵に誘導され会議室に入ると中島知久平らしき人物、堀越技師などが居る。

後で知るが三菱の総帥も揃ってたと言う。


「山本だ。このヤマダ大尉は我が海軍の秘蔵っこである。

決してココで知る話は会社でも漏らしてはならぬ。

発覚したら会社を戦艦主砲で破壊する!!」


長官・・・脅しが過ぎまっせ。


「ご紹介に預かりましたヤマダタロウ大尉です。

訳あって出身や出時は勘弁して下さい。

あ、暗幕を降ろすのをお待ちを。」


そう言ってプロジェクターとPCをアイテムボックスから取り出す。

電源は安定化電源でバッテリーがパンクしない様にしておいた。


セットが終わったら暗幕を降ろし部屋を暗くする。

戦争の行方は語らず、今後数年で現れる全世界のレシプロ機を全て教える。


「今後欧米で現れる戦闘機です。コレは秘匿情報なので、この会議室以外では

会社でも漏らさないで下さい。」


そう言いグラマンF4Fを始めとする全ての戦闘機、爆撃機の詳細を紹介する。

中でもP51、B29には中島知久平は衝撃を受けてた。

こんな化け物がたった数年で誕生するのだ。


「皆様、今後数年でアメリカはコレだけの機を開発量産します。

ですので現在開発してる機は統合して頂きたい。

例を申し上げると12試艦上戦闘機は陸海軍統一機にして貰います。

後で話しますが、12試艦上戦闘機には最初からタービンを装備し、

14気筒で2000psを目指して貰います。

中島さんならターボを二基装備すれば馬力がどの程度上がるか計算出来ますよね。

タービン、並びに発電機やプラグ、その他は海軍・・と言うより私が支給します。

コックピットはアクリルの強化プラスチックを採用しますので、割れたら交換します。

各設計者は今後は空技術廠に詰めて貰います。

理由ですが・・・。」


俺はCAD入りのPCとプリンター(大型複合機)をドンと出す。


「このPCを貸与するためです。優秀な設計技師の製図の時間は大幅に短縮され、

青写真で焼く手間も不要です。」


俺がPCを使い零戦52型の詳細設計図をPOする・・。

堀越技師が脳裏で描いてた設計図が目の前でPOされるのを彼等は黙って見てた。


「堀越さん、貴方が試作してる零戦の最終型が52型です。

差し上げますので欠点を洗い出して下さい。」


堀越は己の考えてた戦闘機の未来図を魅せられ驚いてた。

確かにコレは私の考える戦闘機だ。

コレの何処に欠点が・・・。

考えても答えが出ない・・。


思考の海に入った堀越を放置して会談を続ける。


「お分かり頂けたと思いますが、このPCやCAD、プリンターは未来の科学の結晶です。絶対に敵や陸軍に知られる訳には参りません。

そのため、貸与を希望される技術者は横空に詰めて頂きます。

横空から持ち出せるのは設計図のみです。」


タロウの独壇場はまだ続く。。。。


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