ep.23 決闘

 欠伸をかみ殺す。

 次いで、笑いを。

 

「案外、余裕あるんだな」


 我ながら肝が据わっている。

 決闘である。なんちゃってではないガチの決闘だ。

 だが、恐れるに足りないと、潜った修羅場が俺の背を押す。

 ……いや、すまん。ちょっと見栄張った。

 俺は安全なんだよ。シシィがいるから。

 危険と判断すればシシィが割って入るだろう。

 すでに隠形を使い、美弥と潜伏しているので、姿は見えないが、近くには居る。


「……シシィに任せられりゃ、早いんだろうけどな」


 決闘は手段であって、目的じゃない。

 シシィならサクッと虎居を暗殺して終わりだった。

 でも、女の子に殺させるのってどうなのよ。

 ここで矢面に立てないのなら、俺は今後ご主人様面をできなくなる。

 そんな気持ちが俺にはあり……意を酌んだシシィが、決闘の段取りを付けて来た。

 シシィは俺が暗殺に走るより、真っ向勝負したほうが、勝算が高いと踏んだのだ。


 俺の性格からして、それは正しい。

 一つ目の枠は剣聖でいいとして。

 暗殺を狙うなら隠形になるだろう。

 で、俺は考える。考えてしまう。

 もし暗殺に失敗した場合のコトを。

 シシィは目の前からでも、隠形を使って消えられるが……俺にゃあんな芸当は無理。つまり、一旦戦闘になってしまえば、隠形は無用の長物どころか、貴重な枠を一つ潰すだけの害悪。ならば、最初から戦闘に特化したスキル構成を……。

 そんなワケで。

 拝借するスキルは剣聖と気配感知に決まった。

 この組み合わせはもはや鉄板だな。

 

「……虎居、早く来てくれねーかなー」

 

 もう、虎居、放置でいいんじゃね、って言いたくなるから。

 殺しに手を染めるのは……やっぱ気が重い。

 あんまり、俺に言い訳与えないで欲しい。

 まー、学校に殺人犯を残し、新天地に旅立てるほど、俺は薄情じゃないつもり。

 だから、最終的にはケジメはつけるんだろうさ。

 でも、ウダウダやってると。自己嫌悪に襲われるんだわ。

 シシィなら。泰然自若として待ち、いざ虎居が来たら一太刀。

 対して俺は……と。

 俺が自分を嫌いになる前に来て欲しいものだ。

 っと、来たか。

 大分警戒しているようで、探るように近付いて来る。

 顔は見えないが、夜の森に一人で来る暇人はいない。虎居だろう。


「三間坂ぁ。やっぱ、オメーか」

 

 ドスの利いた声が夜陰に響く。

 俺のいる場所はカンテラで照らされている。向こうからは俺の顔が視認できたのだろう。

 

「そういうそっちはどちらさんで? 俺が呼び出したのは凶悪な殺人犯なんでね。顔も出せないようなビビリはお呼びじゃないんだ」

「へっ、引っかかるかよ。俺が出て行ったら、殺人犯だっていうんだろ」

「ああ、カマかけだと思ってるのか」


 虎居のくせに賢い……は、さすがにいい過ぎか。そりゃ警戒くらいするよな。

 早くケリをつけたいと願うあまり考えが雑になっていた。

 とはいえ、


「虎居、お前さー。今更警戒したって遅いんだって。殺人をバラされたくなかったら、一人で来いって脅迫されてさぁ、ノコノコ一人で来たって時点でもう……」

「バカはテメーだ。仲間も来てるぜ」

「あー、そう。なら、呼べよ」

「はっ?」

「御託はいいから呼べっていってんだよ。仲間がいるんなら」


 付近で感じる気配は虎居のものしかない。

 よしんば俺の気配感知をすり抜けていたとしても、シシィの警戒を潜り抜けるのは不可能だ。シシィがなにもいわないのであれば、やはり虎居は仲間を連れてきていないのだ。


「三間坂ァ。テメーなにチョーシのってんだ。アァッ?」

「いいから。そういうの。早くかかって来いよ」


 凄む虎居に俺は肩を竦めて見せる。

 以前の俺なら怯えていただろうが……こちとらダンジョンのボス見てんだ。望んじゃいないのに、一階、二階と。それらと比べたら、怖さなんてない。

 

「ウルセー! 引っかからねーっていってんだろ! オカシイじゃねーか! お前が一人のハズねー!」


 ああ! 虎居の視点に立てば、罠でしかないのか!

 三間坂は人形遣いとかいう、ワケの分からないクラス。戦闘力もない。

 なのに、一人で待っていて、俺を挑発している。

 間違いなく伏兵がいる⸺と考えているのだろう。

 ……はー。なんで途中式間違えてんのに、答えだけは当てて来るんだよ。

 そうだよ。伏兵はいるし、罠だってあるよ。

 

「中途半端に頭使いやがって。面倒くせーな」


 俺は吐き捨てる。

 虎居の推測には重大な欠陥があった。

 

「本気で俺を殺そうとして、殺せなかったの忘れたのか。お前が考えるほど、俺たちに差はないんだよ」

「あれはッ……手加減……そう、手加減してやっただけだ」

「否定するなら殺意のほうをしろよ。聞いてる人が居たら、心証だけで真っ黒だぞ」

「ウルセェェッーーーーっ!」


 いや、うるさいのはお前だから。

 ふと、薄暗い闇に人影が浮かび上がる。ただでさえ顔が真っ赤なのに、照明はカンテラの炎である。虎居の顔色は地獄の鬼もかくや、という不気味な色合いになっていた。

 虎居は剣を握っている。すでに鞘から抜かれていた。

 剣の切っ先を俺に突きつけ、虎居はいう。

 

「オメー、死んだぞ」

「捻りのない言葉だな。遺言がそれでいいのか」

 

 煽るつもりはなかった。語彙力ねーなーって素直に。だが、だからこそ効果覿面。

 虎居がキェェッと奇声を上げ、斬りかかって来た。

 上段から振り下ろされる剣を受け止める。

 ふーん、意外と軽いな。オーク並みってトコか。

 戦闘職でも、魔剣士だしな。器用貧乏なクラスじゃ、こんなもんか。


「はぁぁぁっ!? んなっ、バカなっ」


 虎居は驚愕の声を上げ⸺トスッ。


「あああああッ!?」


 すぐに悲鳴が取って代わった。

 虎居の腕に矢が刺さっていた。

 伏兵の援護射撃が見事ヒットしたのだ。


「三間坂ぁぁっ。卑怯じゃねーか!」

「バーカ! 引っかかるほうが間抜けなんだよ!」


 パスで伏兵に追撃を指示して、俺は斬りかかる。

 だが、敵もさる者。二体一なのに、捌かれてしまう。

 ステータスでは俺が勝っているだろう。

 しかし、スキルのレベルで負けている。


「クソがッ!」


 虎居が掌から黒い弾を飛ばす。まるで闇の塊だ。

 着弾。割れるような音と共に、パスが途切れたのを感じた。

 

「銅像だぁ!?」


 破壊された欠片から虎居が答えを導き出す。

 正確には石膏像だが、正解といっていいだろう。

 美術準備室にあった上半身しかない石膏像である。ダンジョンの探索には使い辛いが、決闘にはぴったりだと、シシィが持ってきたのだ。キャパシティも余っていたので、人形繰りを掛けてみたが、想像していた以上にハマった。

 

「残念だったなぁ! 三間坂! こんなショボい罠、効きゃしねーよ!」


 そうか? 腕に矢が刺さった状態で強がられても。

 とはいえ、効いていないというのも事実だろう。

 アドレナリン、ドバドバ出てる。痛みなんて感じちゃいないだろう。

 

「まぁ、俺だけじゃ勝てそうにないな」

「ようやく分かったのかよ、バーカ!」


 虎居が嘲笑するが、俺は軽く頷く。

 自慢じゃないが、俺は攻めが下手だ。

 訓練の相手、シシィしかいねーんだぞ。上手くなるのは守りばっかなんだよ。

 大体さ、俺は支援職。いわゆるバッファー。戦闘職に勝てなくても当然なのだ。

 

「諦めたんなら、大人しく死ね」

「人の話聞いてた?」

 

 俺だけじゃ勝てないっていっただけだぞ。

 話しながら位置を調整していたが、ようやく狙い通りの場所に到達した。虎居が・・・


「ひぉわぁっ!?」


 虎居が居た場所に駆け寄ると、穴が開いていた。

 落とし穴である。勿論、虎居がただの落とし穴に嵌るワケがない。タネがある。そのタネこそ、落とし穴から這い上がって来たモノ。それは俺の背後に取りつくと、バサァッと音を立て⸺マントとなった。そう、木像騎士、つば衛門に続く、新たな人形だ。

 いいたいことは分かる。

 マントは人形じゃないよな。

 あれは虎居を待っていた時の話。

 雨が降らないといいな、と俺は独り言をいった。

 それを耳ざとく聞きつけたシシィが、マントでてるてる坊主を作った。

 てるてる坊主を眺め、ふと思う。

 これは人形なのか? ただの布なのか?

 物は試しと人形繰りを掛けてみたら⸺成功してしまったのだ。

 つば衛門に続く新人は誕生するなり、自分も決闘で役に立ちたいっす! と人形ネットワークで訴えた。意気に感じたシシィが、ブルドーザー要らずのパワーで落とし穴を掘り、蓋としてマントを配置。かくして自分の意思で敵を落とす、落とし穴が完成した。

 

「くたばれっ!」


 俺はカンテラを拾い上げ、落とし穴に飛び降りる。

 落とし穴はさほど深くない。時間がなかったのもあるが、隙を作るのが主眼だからだ。落とし穴の底で虎居が藻掻いていた。突然真っ暗になり、パニックに陥っている。


「⸺⸺⸺⸺ッ!!??」

 

 俺はなにかを叫んでいた。

 逆手に構えた剣を虎居の背中に突き刺す。

 

「アガッ」


 着地に失敗した。ゴロゴロ転がる。

 くそっ。締まらねぇ。

 

「どうなったっ」


 手ごたえはあった。が、最後の瞬間、目を瞑ってしまった。

 虎居は……いない?


「どこいった!?」


 俺が目を離していたのは一瞬だ。

 なのに。


「先輩、上ですっ」

「…………あ?」


 上? 落とし穴を出たってコトか。どうやって?


「美弥先輩の話を思い出してくださいっ」


 謎々のような問いかけにイラッとするが……落ち着け。

 決闘は一人の力でやるって決めたのは誰だ?

 シシィは俺の意思を汲んでいるだけ。

 怒るのは筋違い……。

 

「密室殺人ですよ! 密室!」


 やっぱ、イラつくわ。

 そこまでいったなら、もう答えいったようなもんだろ。


「転移かっ」

「そうですっ!」


 雫が正解だった。美弥から聞き出した密室のトリックは、虎居のスキルによるものだった。虎居に腕を掴まれたと思うと、美弥は科学部の中にいたのだという。虎居の魔法の属性は闇。影を通じて転移できる。怯える美弥に、虎居は誇らしげに、語ってくれたそうだ。

 カンテラを手に、落とし穴から這い上がると、シシィが俺を待っていた。

 

「どっちに逃げた!?」

「あっちです」

「学校のほうじゃねーか。くそっ、思い切りがいいな!」

 

 俺は駆け出す。すぐさま、シシィも並走して来る。


「二度も不意打たれてますし。逃げますよ。そりゃあ。バカじゃないんですから」

「だよなぁっ」

「むしろ二度もチャンスがあって、仕留められない先輩が……」

「はいはい、そーですねっ!」


 最早、決闘に拘っていられない。

 ヤケになった殺人犯なんて最悪だ。

 学校に逃げ込まれるわけにはいかない。

 

「シシィ!」

「そういうと思って美弥先輩に準備してもらっています」


 シシィがそういった瞬間だ。進路上が爆発した。

 凄まじい爆風に、俺はたたらを踏む。シシィが俺の腰を抱き、支える。

 

「……なんだ、ありゃ」

「美弥先輩の奥の手だそうです」

「……虎居、死んだんじゃねーか。美弥に仇取らせる気だったのか?」

「まさか。一発カマしたいって美弥先輩がいうから任せただけです。あの爆弾もたまたまできちゃっただけで、あれ一つしかないそうですよ。あそこまでの威力だと知らなかったんでしょう。頭が真白になってるみたいで、念話も返事が返ってきません」


 爆心地では虎居がうつ伏せに倒れていた。

 爆発が直撃したようでボロボロになっていた。

 転移で避けられなかったのか。咄嗟に魔法を使うのは難しいのだろう。

 虎居の対角に美弥がいた。パンツが丸見えだった。

 ……よくよくコロンとするやつだな。

 俺は美弥を抱え起こすと、気付けに頬を軽く叩く。

 

「美弥、美弥、しっかりしろ」

「……美弥? 美弥じゃねーか。ハッ。ハハハハハッ!」


 笑う。虎居が狂ったように笑う。

 死んだはずの美弥を目撃して、おかしくなってしまった……のならまだ救いがあった。虎居は本当に楽しそうで……考えるのを放棄したくなった。


「あーそっか。生きてたか。いや、やっぱ殺したよな? てことは、生き返ったか」


 虎居の目がギョロギョロしていた。

 視線が美弥と俺を行ったり来たりしている。

 なお、シシィは再び姿を消している。また、俺が虎居を逃すようなら、その時は自分が始末する気だろう。


「おぅ、三間坂ぁ。なぁにチンタラしてやがる」

「なんだよ。さっさと殺せってか」

「バッカ。早くポーションよこせや」

「はっ?」

「アッタマ悪ぃな。俺に死なれたら困るの、三間坂、お前じゃねーか」

「……なんで?」


 どうしよう。なにいってんのか、マジで理解できねぇ。

 美弥は言ってる意味、分かる?

 ぜんぜん。

 美弥とアイコンタクトが成立した。

 

「あのなぁ。無実の人間殺したらよぉ、殺人だぞ」

「…………」


 絶句した。言葉がないとはこのことか。無実? 無実だって?

 いやはや、どういう思考回路をしているのか。

 美弥を殺しておきながら、生き返ったからチャラとは。

 虎居の態度は太々しい。窮地を脱した……というか、自分が優位に立ったと、確信している様子である。


「虎居」


 自分でも驚くほど、感情のこもらない声が出た。

 だが、鈍感な虎居は気付かず、悪態を吐く。


「んだよッ。あくしろよ。いッてぇーんだよ」

「普通、殺す覚悟がなかったら、剣を向けたりしねぇんだよ。お前は違ったみたいだが」

「はあ? どーゆーイミだ?」


 虎居を殺す理由はいくつもあった。

 シシィに粘着したコト。

 美弥を殺したコト。

 そして、殺しの経験を積むため。

 なんだかんだ平和な日本と比べたら、異世界の人間は優しくないだろう。騙そうとする人、奪おうとする人、殺そうとする人。きっと、いるはずだ。悪意に晒された時、無抵抗ではいられない。その時に躊躇わないよう、人を殺した経験が欲しかった。

 だが、今は全ての理由がどうでもよかった。

 ただただ、俺の気持ちは、


「お前を許しちゃおけねぇって話だよ」


 この一言に集約された。

 静かに、だが、揺るぎない心で、剣を振り下ろす。

 殺意を乗せた刃は、怪訝な顔をする虎居の首を断ち切った。

 ……終わった。

 不意に目の前が暗くなった。


「辛いなら、見なくていいんですよ」


 耳元でシシィの声がした。

 どうやら、シシィが手で目隠しをしているらしい。背中にシシィの重み。シシィの身長だと顔に手が届かず、おんぶになってしまったようだ。人肌の温もりを感じていると、強張っていた心が解れていく。いや、それだけではなく……。


「……美弥、来い」

「なに?」


 近くに来た美弥を抱き抱える。

 

「あっ、美弥先輩、ずるいです」

「三間坂、大胆」


 俺は二人に取り合わず、虎居の死体に背を向ける。


「予定変更だ。虎居の死体はそのまま残しておく」

「分かりました」

「構わない」


 虎居だってバカではないはず。書置きくらい残しているだろう。

 そうでなくとも、姿を消して戻らなければ、虎居は死んだと見做されるが、そうなったら疑われるのは、最後にモメていた俺だ。

 元より、やらないよりはマシ、というだけだったのだ。

 なんか……もう面倒。隠蔽工作はいいだろ。

 俺は前後にロリをくっつけたまま歩き出す。

 未だにシシィは目隠しした状態だ。しかし、手に取るように、辺りの様子が分かる。

 

「先輩っ、心を強く持ってください! パスが暴走してますよっ」


 シシィの焦った声。

 いや、俺の……声?

 輪郭が解けていく。俺の、シシィの。交じり合う。美弥も、また。


「ん、これはタチが悪い。抗う気になれない」


 この瞬間、俺たちは三つで一つの命だった。

 シシィと美弥の理性が、しきりに警鐘を鳴らす。

 だが、俺は心配していなかった。

 

「見ろ。月だ」

 

 きれい、とシシィは感動し。

 絵を描きたいと、美弥は腕を疼かせ。

 俺は異世界の月も丸いんだな、と風情の欠片もない感想を抱く。

 一事が万事この調子だった。

 感性の違いが、その人の輪郭。

 なにが好きで。なにが嫌いか。

 全てを知り。瞬きする間に、全てを忘れた。

 いつの間にか気持ちが楽になっていた。

 重荷が三等分されたからだ。


「退け」


 俺は美弥を下ろすと、軽く身体を振って、シシィを追い払う。

 

「むぅ。釣った魚に、餌をやらないつもりですか」

「アホなこといってないで、荷物まとめろ」

「これから森に入る気ですか?」

「虎居を探しに来るかも知れないからな。森で夜を明かすことになるが……抜けるのに何日もかかるのは分かってた。予行演習だと思えばいいだろ」

「先輩に考えがあるなら、はい」


 俺は木にもたれ掛かりながら、なんとなしに空を見上げた。

 真ん丸な月が、夜空に浮かんでいた。思わず、笑みが零れる。

 なにからなにまで、俺たちはバラバラだった。

 だが、たった一つだけ。

 離れがたい。

 そう思っていたことは。


「爺ちゃん、祖母ちゃん。なんの因果か異世界来ちゃったけど、なんとかやっていけそうだ。そっちに帰れそうにはないけどさ」

 

 地球への帰還が目的なら、学校に残るべきだろう。

 やはり、魔王の討伐が一番可能性として高い。

 だが、後悔はなかった。

 シシィはテキパキと荷物をまとめている。

 美弥は片付けの邪魔にならないよう、離れた場所で小さくなっている。掃除をするからと、祖母にテレビの前から退かされる祖父を思い出す。

 つば衛門は人形に戻ったかのように動かず。

 なぜかシシィの手伝いをするのは、一番手伝いから遠そうなマントだった。

 俺の人形だ。

 そして、仲間だ。

 俺はこの世界で生きて行く。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る