第2話  あさおんは全員が通るべき日本の伝統文化



窓から差し込む一筋の光に当てられて目を覚ます。


「ん……?ふあぁぁあ、眩しい……。」


朝起きたら目にピンポイントで突っ込んでくる太陽光、私は結構嫌いだ。

本能でぱっと起きてシャッ!っとカーテンを閉める。完全夜型の人間にとって陽の光は憎き敵なのである。


「………おん?なんか声がおかしいな……ん゙ん゙っ。」


いつもより高めの声になっている…まあ大方風邪

でも拗らせたんだろう。昨日のあのまま自室の隣のラボで寝落ちていしたな。そして心做しか胸のあたりが苦しい。

……うん、とりあえず顔洗うか。


ラボから出て階段を降りリビングに向かう、ダイニングテーブルにはすでに冷めた味噌汁とご飯が置いてあった。そういえば母さん今週は日勤だったな。

まあそんなことはどうでもいい。


洗面所について鏡を見―――――――





「oh my got!!(限りなくネイティブな発音)」

 



――――――そこに写っていたのは私(イケメン完璧最強白髪碧眼科学者男子高校生の白河鏡都けいと)――――――ではなく、白髪碧眼の美少女だった。


なぜ女ってわかったかって?それは胸を見れば一目瞭然。

存在をアピールするように白のTシャツをパツパツに張らせるおっpが。

男の夢と希望が、確かにソコにあったからだ。


「い、いいい一旦冷静になろうか俺……っ!じゃなくて私……」


深呼吸深呼吸スーハースーハースーハー…………ヨシ!

危ねえ、いつもくーるで冷静沈着な科学者キャラが崩れてしまうとこだった……………って

え?

誰もいないのにそんな事気にするのって?うるせぇ!常日頃から意識することが大事なんだよ!





――頭が冷却するまでしばらくお待ち下さい――





あぁ、そういえば結構前にお遊びでTSできる薬作ったな。

一本きりだから使わず保管してたのに……てか勢いで一本飲んじゃったから戻れねぇじゃん。

え?マジでどうしよ…しかも体のサイズ変わったから昨日のやつ装着ちゃんとできるかなぁ。



んんん~〜〜まあなんとかなるか!

一度冷静になって考えたら私ってジーニアスだからどうとでもできるしね!

しっかしまぁ私ったら結構な美少女になったもんだねぇ〜〜。


鏡に写った自分を見て思わずおばちゃんみたいな感想が浮かんでくる。


あ、せや、ってどうなってんだ…?

もうここまで来たら目に見えているようなもんだけど一応見るか。


バッとズボンを下げて見ると………やはり相棒は綺麗サッパリ消えていた。

どうやら私は天に二物を与えられた結果、一物を自らの手で消し去るとゆう頭おイカレ行動をしてしまったようだ。

ドンマイ私、ドンマイ相棒。そしてTS薬を持ってきたクローン、お前は許さん。


美少女になってしまった事はもう受け入れようそうしよう。

なったことを悔やんでもしょうがないしね。

あとは装甲がどうなるかだな、それが今は一番心配だ。



ふう……朝から大騒ぎしてしまった、ゆっくり朝ご飯でも食べよう――


朝ご飯をたべようと席につき、ふと時計を見上げる。

時計の針は8時15分を指している、ひとりで馬鹿みたいに騒いでるときも時間は無慈悲にも、しっかり進んでいた。


「やっべ!遅刻じゃねえええかああああ!!!!!!」



私は、この日一つの言葉を心に刻んだ。




クローン、全部お前のせいだ。



















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