TS冒険者は白銀の装甲とともに

梅田 白州 @不定期

第1話  浪漫と男のロマンと個人的な性癖


突然だけど、皆はどんなモノにロマンを感じるかい?

車だったり楽器だったり。色んなモノがあると思う。

私は…そうだな、機械とか、武器に浪漫を感じるな。

…なんでかって?そりゃ勿論――かっこいいからだよ。まあそれ以外にも理由はあるけど、今言うことではないな。


多種多様な意見があると思うが、その意見は私の世界を広げてくれる一つのピースであり貴重なものだ。次の対魔物兵器の参考にさせてもらおう。


そうそう、ついこないだ試作の完成迄いった装甲型兵器があるんだ。

少し見てくれないか?かなり自信があるけど他の者の意見も聞きたいんだ。

これを使ってダンジョン……ああ、魔物共の巣窟のことね。をボコスカにしたいからね。




――5分後――




おお、いい感じにできたんじゃないか?

まだまだ改良していくつもりだが、一つの完成というところまで行けたと思う。


特に見た目だな、やはり装甲となると偉大なるガ◯ダム先輩の要素は外せないよな。

腕輪に魔石を装着させて変身(?)するわけだし、仮◯ライダーとガ◯ダムのハーフみたいな…感じかな。

浪漫を詰め込めるだけ詰め込んだら私史上最高傑作ができてしまった。

後は実戦あるのみだな、ああ、早く殺りたいなあ。

っと、それは明日だ。今は祝杯をあげよう、明日の私に向けて。

適当に持ってきてくれ、棚に置いてあるやつなら私が創ったものだし問題はない。

それでは……


「「乾杯」」


ふう、気分がとてもいい。明日が楽しみだ。

え?私も見たいって?そりゃ無理な話だ。

たぶんそろそろかな……


「約三時間か……案外長く持ったな。しかし、眼の前で自分の姿のモノが崩れ去るとなかなかに変な気分になるなあ。」


まあ、手頃な魔石を素にしたクローンならそんなもんか。

自分と話が合うからつい楽しんでしまった。

ふあぁぁぁぁ……ねむいな……もうこんな時間か…。


時計を見ると針は午前三時を刺していた。

私も兵器作成が得意なただの高校生だからな。

夜ふかししすぎるのはよぅ……ない……。


「すぅ……すぅ……」


手に飲み物を握りながら、規則正しく寝息をたてはじめる。


ああそうだ、これは起きたときに気付いたんだが、私が祝杯したドリンク。

蓋にこう書いてあったんだ。


【飲んだらきゃるるんになるぜ!もう一回飲むと戻るぜ!】


ってね。

そう、これは私が興味本位でつくったTS薬というわけだ。

そして私はそれを一気飲みして飲み干したわけだ。


もう後はカンの良いガキじゃなくても気付くだろう…。


ちなみに薬の味はイチゴ風味だった。





















  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る