あとがきとか
23歳のとき複数名からの暴行を受け、またその後実の父から怒声を浴びせられ、鬱と心因性の失声症になりました。
本文にある凛と透との会話以外はほぼ事実です(少し柔らかめの表現で書きました)
声は約1ヶ月ほどで出るようになりましたが、恐怖や人間不信などで日常生活を送ることはできなくなり、そのまま仕事を辞め抗鬱剤や睡眠薬などたくさんの薬を飲んで今日まで生きています。
何度も死ぬことを試みましたがそれは叶わず、絶望という言葉では表しきれない日々を、生きているのかなんなのか自分でも分からないままにいます。
この文章は初めて飛び降り自殺を試みたあと、目覚めてしまってからぽつぽつと書き始めました。
snsではわたしの断片を見てメンヘラだ、甘えだと言う声も多く、わたし自身もきっとそうなのだろうと思っています。
それでも今少しずつ、あのとき声が出ないことを理由に警察へ届け出なかったことを後悔するようになりました。
あのとき行動すればなにかが変わったかもしれなかったのに、それをしなかった自分に腹が立って、悔しくて、悲しくなりました。
4年以上経過した今では証拠となるものがほとんど残っていないのです。
わたしはこれから先も、あのピンクシャツの男がどこかで生きているであろう世界を、恐怖と怯えを抱えながら生きていかねばなりません。
そしてきっとあの3人組はあの夏の夜のことなんて覚えていないのでしょう。
この小説とも呼べるか分からない散文をどれだけの方に見ていただけるか分かりませんが、色々な情報が手に入る世の中で、その人の本当を知らないまま批判する人が少しでも減ったら嬉しいなと思い投稿しました。
企画はこのような暗い話でも良いのか悩みましたが、こんな人もいるんだなと思ってもらえたらいいなと思い参加させていただきました。
障碍があるのは悪いこと、就業や学習に不利であるというイメージがどうしてもあるとは思いますが、そんなことないという認識が少しでも広がれば幸いです。
透は当時から今もお付き合いしているパートナーがモデルですが、彼も透と同じように今もまだあの夜の真実を知りません。喧嘩をしたわたしが勝手に腹を立てて、酔っ払って夜中に電話をしてきて、酔っ払ったせいでビルから落ちて、酔っ払ったせいで1ヶ月音信不通になったと思っています。それが彼にとっての真実です。
凛が透に聞いてもらいたい話がなんだったのか、分かりません。
わたしが次にもう少し勇気を出せたとき、凛の物語も進んでいけばいいなと思っています。
ご高覧ありがとうございました。
左側からキス 織祈 @nogii
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