第8話 ランRUNラン乱楽しいな〜

すぐにリンを抱えて後ずさりする。

「オレっちがゲットした女だ。欲しかったらくれてやる。」

「そんなこと言ってる場合じゃない!お前らここを動くなよ。クソっ、よりによってゲイター引き連れやがって、」

大きな牙で襲いかかるアリゲーターガーの怪人だ。


「まずは口を閉じるぞ。」

「OK!」

上から迫ってくるゲイターを右に避け、口が地面に接しているタイミングで額に回し蹴りを喰らわす。


「ガァ!」

ゲイターの体は回転し仰向けで倒れる。


「今だ!」

ユーザは咄嗟に馬乗りになり、ハーズの左手でゲイターの顎の根本を掴む。


「ガルルルラァ!グラァ!」ゲイターは必死にもがくがハーズの力に敵わない。


「フン!」「オラァ!」

構わずハーズは掴む力を強める。ゲイターの顎は潰れされ、顔半分が完全に無くなる。

ユーザは立ち上がり、直ぐに蹴飛ばす。


ゲイターはもがくこともなく。谷底に落ちて行った。


「ふぅ…全く災難だぜ。リン、お前何してたんだ?」ユーザはリンを睨みつける。

「特訓さ。」

当然のようにリンは言う。


「特訓?」

「あぁ、二輪の錬金術師とのね」

リンは続ける

日曜日の祝日のピーカン晴れのサイクリング日和。

「ヤツは来る。ヤツは鎖に鉄パイプを括り付けた武器を持ち!自転車ペダル型の下駄を履き、首にはベルを下げ、着ているTシャツと半にには反射板が全身に貼り付けられている。に合った自転車は、跡形もなく破壊されてしまうらしい。」


「…不審者だな。」

「それに錬金術師要素がないぞ。」

「不審者だもん。仕方ない。」


「んでだ。クロスバイク界の神様兼仏様のオレっちが倒さなきゃ誰が倒すんだって話なんよ。」「最後に1チリンもさせてもらえずに殺される。二輪車の敵を誰が取るんだって話なんよ!」「だからこそ、ギア100の力を得た俺が倒して、リンハスゴインダーサイコーダーって言ってもらう的な的なテキーラ何だよ!!」


(オレはさっきから何を聞かされてるんだ?)

(海の男狂いとかキョクアの付喪神皆こんなばっかなの…)

(此奴にもこのような情熱があったとは…気が合いそうだ!)


「だかだがオレっちまだギアの力を95までしか引き出せてなーいの。だからぁ〜〜〜手伝って。」

上目遣いでおねだりする。


「わぁ〜やめろやめろ。クロスバイクにそういう表情は似合わん。…やってやるから!その表情やめろつってんだろ!」

こうしてユーザはギア100特訓に付き合わされるのだった。



「俺が走ってた時はギア5までしか出せないのに100とかとんでもないな。」


「あたぼうよ。オレッちクラスならね。まずわギア20でスターティン!」

ユーザはペダルを踏み込み驚愕する。


「うわすごい進む!1、2秒で10m以上言ったんじゃないか?それにまあまあ重いな…でも漕げないわけじゃない。」

ユーザはものの5分でコツを掴む。


「じゃあギア30ゥ↑↑!」

「おおっ、」

一気にスピードが上がる。

「やばい、落ちる!」ブレーキが間に合わず崖から落ちてしまう。


「ハンドル上にあげろ!」

「うぇっ?」

「Do it!」

ユーザはとりあえずやってみる。すると

「あれ?あんまり衝撃がこない?」

安心したのも束の間、すぐに小川が迫ってくる。

「さっきの要領で飛べ!」

またハンドルを上げるとジャンプで小川を超えた。


「よーしサイクルテクニシャンがここに誕生しようとしているー!一気に70だぁー!」


着地の衝撃でユーザは我に帰る。


「いやオレ達…何に付き合わされてるの?」


真相はリンの中にあるかも分からない。


「せめて分かってくれ!」





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