«裏切り»

それは僕にとっての日常。

嘘つきと、裏切りと、

いつもの光景。


何も変わらない。

いつもの光景。


人はいつか裏切る。

裏切られた方は… つまり僕は…

その過去にいつも取りつかれる。


時は進むことがあっても止まることは無い。

どんなに願っても 泣いても 喚いても

時は止まらない。戻らない。戻れない。


«やり直したい過去»

それは、経験則から言えること。

悪いのは僕では無い。

と、いつものように言い聞かせて。

その過去に囚われ続ける。


言われた事。やられた事。

永遠に消えない現実。

死にたくても、消えたくても、

たとえ生きていたくなくても、

それらは永遠に変わらない。

永遠に変えれない。


一度冒した過ちは、

やってしまった方は記憶の彼方へ。

やられてしまった方は、

脳裏に焼き付く。

そして、いつしか、有刺鉄線のように、

鎖のように、永遠に癒えない傷となる。

報われる事は決してないのに、

報われたいと祈る。それが僕。


脳裏にこびり付いたそれは、

僕を、僕自身を永遠に縛る呪縛。

心から笑える事はもう無いだろう。

癒えることはもう無いだろう。


苦しい なんて戯言。

辛い なんて逃げる行為。

僕は永遠に縛られ逃げれない。


いつも見えるのは、『色のない世界』

いつも居るのは、『僕の嫌いな人様たち』

ここが…

ここでしか…

«僕»が«主人公»となっていれるのならば…

今の僕はそれすら放棄するだろう。

僕は永遠に傍観者でいい。

傍観者であるべき。

だって… そっちの方が…

これ以上傷つかなくてすむのだから…


傷つかないで済むならば…

僕は、

傍観者 もしくは 名前の無いモブキャラ

で構わない。


心なんて要らない。

これ以上、何も見たくない。

傷つきたくない。


本音を語るならば、

生まれてきたくなかった。

生まれて来なければ、

傷つく事も、

忘れる事も、

泣く事も、

苦しむ事も、

全部全部、最初から何も無かったのだから。

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