。
『頭痛』
それは時として僕をなやませる物質。
と、同時に襲ってくるのは、
『吐き気』と『震え』
これらが襲ってきた場合、
僕は身動きひとつ取れなくなってしまう。
ベットにも横になれず、
むしろ横になると症状が加速するのである。
とても、横になんてなっていられない。
と、なると、楽な姿勢を探す。
オーバードーズなんて、日常茶飯事。
頭痛持ちには、驚くことでもない。
気休め程度に、市販薬を…
効かなくて、常備薬の処方箋を…
それでも、ダメで頓服薬を…
それでも効かない…
ならば、量を増やせばいい…
治るまで飲めばいい…
飲み続ければいい…
僕はそうやって生きてきた。
否、そうやって生かされてきた。
薬を飲んでも飲まなくても
吐き気は襲ってくる。
なら、吐き気止めも飲んでしまえばいい。
規定量の2錠。
そんなんじゃ足りない。
当たり前に4~8錠。
あー 少し楽。
でも、熱さまシートも付けなきゃ…
あー これでだいぶ楽。
ここから時間を少し置いて、今度は精神薬。
1回に飲む薬の量は、平気で10錠越え。
だって、規定量だと効かないから。
2〜3回分はまとめて飲む。
どこにいてもせめて頭痛薬と吐き気止めは、
持って歩かないと不安。
いつ襲ってくるか分からないこれら2つは、
僕を永遠に苦しめる。
オブラート…?
そんなの要らない。
早く効いて欲しい。しんどいから。
だから要らないし、まとめて沢山飲むから
どうせ邪魔になる。
願わくばずっと点滴より、筋肉注射がいい。
即効性と持続力があるから。
もういっその事、
ずっと眠ったままでいいから永遠に笑気麻酔かけてて欲しい。
笑気麻酔なら、痛み感じなくていいから。
それに見たくない現実も見なくていいから。
僕は… たぶん…
ただ、『お姫様』として扱って欲しいだけ…
何もしなくっていいよって…
今日も可愛いよって…
愛おしいよって…
お薬飲めたの?偉いねって。
小さい子供のように、
何でもかんでも褒めて欲しいだけ。
だって…
僕が小さい頃は、
周りの人様達は誰も褒めてくれなかったから。
むしろ、疎まれてたし、憎まれてた。
だから、居場所が欲しかった…
僕を見て欲しかった…
だから、勉強して知能をつけた。
だって、
同い年の子達より早く読み書き出来れば、
勉強出来れば、そしたら…
周りの人様達が褒めてくれるって思ってたから。
そこまでして、僕自身を褒めて欲しかった。
結果、誰も気にも止めてくれなかったけど…
これが、連れ子の僕の運命。
家にも学校にも何処にも居場所なんて無い。
だから、僕は人様に甘えるのをやめて、
普通に社会にとけ込めるように…
僕自身の弱さを見せないように…
今日も大量の薬を飲む。
これは… この行為は… 薬を飲む事は…
僕の1部。
また今日も…
普通のフリして生かされるための…
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