第20話 いつもの発作とは違う?

 いつもの発作か、と構えていたが、どうも違うようだ。

 ここまで書いて、筆が止まった。

 思考が鈍い。

 それは毎度のことなのかもしれないが、なかなかに表現が難しい。

 どうしたって


 また筆が止まった。今回のは酷いらしい。今午前5時30分頃、発作がおさまってからこれを書いている。

 結局午後5時頃に始まって午前2時頃に寝落ちするまで発作と付き合っていた。

 起きたり、横になったり、別室に行ったりを試していて、どれもこれも効果がなく、頭に血がのぼってきた感覚があって、こりゃダメかなとも思っていたりもした。

 発汗もなかなかで、八方塞がりを強く意識していた。

 いつもの余裕を持ってみるのもどこへやら、動悸も激しい。余裕ぶっているどころではない。

 如何にもこうにもできなくなって、ふと手に取ったのがゲーム機のコントローラーである。

 麻雀ゲームであった。

 何を血迷ってのか、半荘で開始する。

 最悪のコンディションで打つ中、体に染み込んだ感覚で思考している。

 上がった。……また上がった。

 気がつくと、トップで勝っていた。

 その時何か体の回路が変わったような気がした。

 これを機に、いくらか落ち着きを取り戻す。

 現実を1ミリも変えてはいないけれど、私の中のリアルには恐ろしいまでにインパクトを与えていた。

 気がつくと疲れて寝入っていた。

 今回のは格別だ。

 あまりこんなのは体験したくはない。

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