第7話 『はじめて考えるときのように』
病人エッセイというわけではないので違うことも書いてゆく。
いわゆる勝手を通すが、肯定するもしないも自由自在だ。押し付けのように感じられるかもしれないが、読み手だって勝手を通していいのである。読み物として楽しんでもいいし、何らかの参考にしたっていい。しなくても勝手である。
今回は本のオススメである。
哲学書の部類に入る。それも入門書だ。
哲学入門書は色々とあるのだが、大抵著者の色が少なからず内容に投影されている。
どの入門書を選ぶかは非常に大事で、数冊読めるならば読み比べて均して欲しいのだが、一冊選べとなったらこの本をあげておく。
考えることは人間である以上、くっついて離れられないものだ。考えて生きていかねばならない。だから必須の手段なのだが、当たり前の行為すぎてちゃんと考えることを考えてみるということをする人はそんなに多くない。
この本はその当為を見つめ直させてくれる本である。
著者は論理学者で、文章はこれといったクセもなくニュートラルに近い。
かといって難しいことを書いてはおらず、子供でも読める易しさなのである。
それでいて大人でもハッとさせるヒントになることを色々述べてくれている。
ヘタなビジネス書を読むよりこの本を読みなさいと言いたいぐらいだ。
ビジネス書は実用書であって、多くは対処療法的で根治療法的ではない。
考える方法を教えてくれるかもしれないが、どちらかというと問題解決向きなのである。
問題解決はケースバイケースであって、なるたけどのようにも適合するようなメソッドがいいのだが、それは別の機会に紹介する。多くはないものもまた別の機会だ。
そんなことより、「考える」そのものを鍛え直したほうがよほど応用が効く。
この本は入り口なのだが、要領のいい人は多くを得られるだろう。
それほどページ数もないのですぐ読み終われるのも評価できる点といえる。
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