第16話

宇宙人との交渉があまりにもうまくいったようで

佐々木も加藤もご機嫌だった。青葉くんの開発した翻訳機は交渉の場でも大活躍だったようだ。

先日の宇宙人はとても友好的な上に、地球よりも発達している文明をもっていたようで、他の宇宙人も紹介してくれることになった。

次の宇宙人との交渉は、前の宇宙人も伴い、

行われた。結局前回同様、青葉くんの開発した翻訳機を使い、宇宙人たちの要望をきくような形に落ち着いた。しかも、今回は前例もあり、日本政府の返答も用意されていたため、その内容もいっぺんに伝えるような形になった。

確かにお役所仕事とはいえ、平和な交渉ごとならば

スムーズに対処した方が相手の心証はいいし、

こちらとしても待つ時間が少ないのでストレスは少ない。

返事まで、伝えるように佐々木にうながされ、青葉くんの翻訳機をあてて、伝える。

今回の宇宙人は、パッと見、猫に似ている。交渉中も思わずほっこりしてしまった。もしかしたら、青葉くんの翻訳機は地球の動物にも使えるのではないかと、

夢は膨らんだが、経費で作成されているので関係ないことには使えないらしい。とても残念だ。

地球人とちがい、宇宙人同士は独自の文明などを通じて、関わりをもっているようで、

今回の猫風宇宙人も近しい宇宙人を紹介したいと言ってきた。

今までの宇宙人との交戦が嘘かのように、淡々と、

交渉は平和に終わっていく。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る