第11話

いつもよりよく眠れたので、全部が夢なのかと思ったら、テーブルの上には佐々木と加藤の名刺と、やる気のない小冊子が置いてあった。

つまり、自分が戦術部隊に選出されたのは夢ではなかった。携帯の発信には本部の電話番号が一番上になっている。

昨日帰宅する前に、本部に契約した旨を伝えたら、

「活動がないときで、人足りなかったら、声かけさせてもらうから手伝ってね」

と当たり前のように言われた。

それを加藤に伝えたら黒い笑みを浮かべていた。

「助成金をもらうのにそんな契約違反許されませんし、そもそもどのくらいの時間拘束があるかもわからないので、基本的に断ってください。あまりに連絡くるようでしたらこちらで対処します」

本当に頼りになる。


佐々木と加藤に連れられた政府が関与してる会議室は、景色のいいところにあった。

目の前には東京タワーが見える。

適度なサイズ感の会議室には、もう既に他のメンバーが集まっていた。

想像はしていたが、どうみても自分が最年長である。

「さてさて、全員集まったので、

説明させてもらう」

何度聞いても佐々木の声はいい声だ。

「それぞれにはさらっと説明させてもらったが、今ここにいる5人で半年間、国内外とのトラブルを終結できるよう努力してもらう

想定しているとおり、国外とのトラブルには異星人も含まれている。まずはそれぞれ自己紹介をしてもらおう」

佐々木の言葉に高校生くらいの男の子が立ち上がった。


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