第9話
「もちろん、危険な仕事をしていただくご褒美的な要素です。そういうのがないと張り合いないじゃないですか?」
仕事人間だと思っていた加藤はにやりと笑う。
真面目そうな彼女のその姿は妙にちゃめっけを感じた。
「どうせ会社側の意向で、イエスしかないなら、少しでもあなたたちにも旨味を与えたくて頑張りました」旨味部分の説明が終わると、怪我や死亡した時の保証についてさらりと説明される。
「ちなみに、今まで死亡した人はいませんので、安心してください」
またも加藤はにやりと笑う。今度は少し薄気味悪い。
「内容理解できましたら、こちらにサインお願いします」
有無を言わさないその雰囲気に押されながら、サインする。
「守秘義務的なものはあるんですか?」
存在を忘れられた佐々木が顔を上げる。
「細かな作戦的なものや、仕事は守秘義務があるが、
選抜されたことは伝えても構わない。モデルケースで隠していたら浮気を疑われたことがあり、危なく訴訟になりかけたので」
腐っても国の制度。色々なモデルケースの情報を持っててありがたい。
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