第2話

電話にでると、当日のシフト変更だ。

今から家を出ないと間に合わない。

さっきの奇妙な法案はあとで、調べるとして、

バタバタと準備をはじめた。

最初のシフトと比べて遠い勤務先は電車に長く乗る。

たまたま空いてたイスに座って、二駅過ぎた頃にはぐっすりと眠りについていた。

危うく目的地を通りすぎそうになっていたら、

またも携帯がなる。

会社からの電話だ。

至急本社にきてほしいと、会社によばれる。

今、降り立った駅から本社までは、自分の家を

挟んで真逆の方向にある。とんだ無駄足だ。

とはいえ、そこは悲しきブラック企業勤務者、

冷静な声で答えた。

「二時間はかかります。」

電話口の担当者はブーブー言っていたが、どうやったとしても、現代の科学的に妥当な時間だ。

本社最寄り駅についたのは、11時半であった。

軽食をすませるべきか迷ったが、至急と言われたことを思いだし、何も食べずにむかった。

本社に呼び出されることはそうそうないので、

嫌な汗をかいている。

できれば回避したいと思いつつ、無情にも本社の自動ドアはさらっと開いてしまった。

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